AIにはできない「人間ならでは」を知る4つのクイズ 知らずのうちにあなたを縛る「認知バイアス」の正体

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何を知っていれば、AIやロボットと共存してうまくやっていけるのでしょうか(写真:World Image/PIXTA)
人間とAIの違いのひとつに、人間は「考え方のクセ」を持っていることがあります。人間らしい特徴でもあるのですが、思考を狭めている原因にもなる、と指摘するのは「探究型学習」の第一人者として今まで2万人を超える生徒を直接指導してきた矢萩邦彦氏。矢萩氏の新著『自分で考える力を鍛える 正解のない教室』より、一部抜粋・編集してお届けします。

AIやロボットにできないこともたくさんある

ぼくたちは何を知っていれば、AIやロボットと共存してうまくやっていけるのでしょうか? 

その答えのひとつが、AIやロボットとぼくたち人間の違いを認識することです。何が違うか分からないことで、不安になってしまうんですね。 

AIやロボットにできることは、それこそ使い方次第で無限にあります。では、AIやロボットにできないことは何でしょうか? AIやロボットには計算や分析をはじめ、決まった作業を繰り返し高速で正確に行うなど、得意なことがたくさんあります。

一方で、いまのAIがどれだけ進化したところで構造上できないこともたくさんあります。たとえば、AIは自分自身を疑うことができません。自分自身を疑うプログラムが書けないからです。また、自分で仮説を立てたり、目的を設定したり、ルールを作って運用しながら調整したりすることもできません。

コミュニケーションも苦手ですし、あらゆることに意味を感じることもできません。ですからそういう能力こそぼくたちは優先的に磨いておく必要があるわけです。

また、AIは失敗しても自分ではそれに気づけません。(そもそも成功や失敗という価値観が人間独自のもので、自然界ではただそうなったというだけですが)。どういう状態が成功でどういう状態が失敗なのかを人間が決定してプログラムしなければ判断できないんです。

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