有料会員限定

バイドゥ、アリババも参戦「中国版ChatGPT」の実力 中国の有力AIベンチャートップが明かす内実

✎ 1〜 ✎ 11 ✎ 12 ✎ 13 ✎ 最新
拡大
縮小

「AI四小龍」のトップが語る中国のAI開発の最前線。その最大のリスクとは。

メグビーCEOの印奇氏
印奇氏が創業したメグビーは、顔認証技術「Face++」で知られる(写真:アフロ)

特集「ChatGPT 仕事術革命」の他の記事を読む

ChatGPTをはじめとした生成AI(人工知能)で、現在世界をリードするのはアメリカのAI企業だ。一方、もう1つのAI大国である中国から今後同様の技術は出てくるのか。中国の調査報道メディア「財新」は、現地のAIユニコーン企業であるメグビー(曠視科技)の印奇CEOに独自インタビューを実施。中国の生成AIの現状を明かしている。

「今後の中国でのAI基盤モデル開発の戦いは、3つの段階に分けられる。まず1年目は、ChatGPTに追いつくために資金調達と技術チームの強化が必要だ。第2段階として、3年程度で半導体チップ不足の問題を解決する必要がある。第3段階では、コアアプリケーションが勝負の決め手となる」。3月27日、財新のインタビューを受けたメグビーの印奇CEOはそう語った。

週刊東洋経済 2023年4/22号[雑誌](ChatGPT 仕事術革命)
『週刊東洋経済 2023年4/22号[雑誌](ChatGPT 仕事術革命)』(東洋経済新報社)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

メグビーは、中国のAI画像認識分野における「四小龍(4つの有望新興企業)」の1社である。印奇氏は、ChatGPTを支える基盤モデル技術がAI分野での勝負の決め手となると考えている。「四小龍」の1社で競合企業でもあるセンスタイムは、すでに基盤モデルの構築を発表している。

中国の基盤モデルのプレーヤーは3つの陣営に分かれる。1つ目は、百度(バイドゥ)、アリババグループ、テンセント、バイトダンス、ファーウェイなどの大手テック企業。2つ目は、前回のAIブームで生まれた、基盤モデルの研究開発能力の蓄積がある企業。そして3つ目は新興のベンチャー企業である。

次ページアメリカの半導体規制が最大のリスク
関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
ChatGPT 仕事術革命
利用に慎重な日本企業、正しい「恐れ方」が必要
文系AI人材が「最低限知るべきこと」を徹底解説
秘伝の「質問術」で経済記事を書かせてみると?
1~2日かかっていた調査が1分程度でできる!
サイバー安全対策に詳しい中谷昇氏に聞いた
「食べログ」掲載店舗とアマゾン配達員の嘆き
多言語翻訳、文字起こし、動画要約・・・・・・
数年前から着実に進んできたMS「AI適応」の成果
生成AIの進化で計算量が爆増、GPU市場が急拡大
日本企業は「ババ」を引かされないようにご用心
プリファード・ネットワークス西川徹CEOに聞く
中国の有力AIベンチャートップが明かす内実
米国、日本に上場する「有望AI企業」を一挙紹介
ChatGPT到来を予言したSF作家が語るAIの未来
法律相談から名作ゲーム、菓子のグリコまで
弁護士が易しく解説「著作権侵害になる利用法」
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内