有料会員限定

「半導体の調達力」がAIの質を左右する時代に突入 プリファード・ネットワークス西川徹CEOに聞く

✎ 1〜 ✎ 10 ✎ 11 ✎ 12 ✎ 最新
拡大
縮小

足元ではマイナス成長の半導体業界だが、膨大な演算量が必要となる生成AIの登場は業界に大きなインパクトを与える可能性がある。

プリファード・ネットワークス 代表取締役CEO 西川徹氏
西川 徹(にしかわ・とおる)/プリファード・ネットワークス 代表取締役CEO 。1982年生まれ。東京大学大学院在学中、友人らと起業。半導体設計やソフトウェア開発などAIに関連した研究を幅広く行う。(撮影:今井康一)

特集「ChatGPT 仕事術革命」の他の記事を読む

爆発的に普及する対話型AIのChatGPT。日本企業の中にも社内での業務や事業に活用しようという動きがあるが、一方で情報漏洩や著作権などのリスクに対する懸念もある。4月17日発売の『週刊東洋経済』では「ChatGPT 仕事術革命」を特集。「第4次AIブーム」の本格的な到来に備えて会社員が知るべき生成AIの今を追った。(この記事は本特集内にも収録されています)
ChatGPTをはじめ、大規模言語モデル(LLM)を搭載した生成AIは、学習プロセスのみならず推論でも膨大な演算量が必要になる(「生成AIブームの波に乗るエヌビディアの大戦略」参照)。半導体業界は生成AIでどう変わるのか。半導体ベンチャーでAI半導体の開発も手がける、プリファード・ネットワークスの西川徹CEOに聞いた。

今の生成AIは「赤ちゃん」

週刊東洋経済 2023年4/22号[雑誌](ChatGPT 仕事術革命)
『週刊東洋経済』2023年4月22日発売号は「ChatGPT 仕事術革命」を特集。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

GPU(画像処理のために必要な演算を処理する半導体)はこれまで、ディープラーニングの学習プロセスで主に活用されてきた。それが生成AIでは学習のみならず推論プロセスでもGPUを使う流れがある。

GPUにも得意・不得意があるので、よりAIに特化した半導体がこれから次々出てくるだろう。今の生成AIは赤ちゃんのようなもので、需要も限定的だ。だが秘めている可能性はとてつもなく大きい。半導体の進化が、生成AIにフォーカスして起こることは間違いない。勝負は始まったばかりだ。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
ChatGPT 仕事術革命
利用に慎重な日本企業、正しい「恐れ方」が必要
文系AI人材が「最低限知るべきこと」を徹底解説
秘伝の「質問術」で経済記事を書かせてみると?
1~2日かかっていた調査が1分程度でできる!
サイバー安全対策に詳しい中谷昇氏に聞いた
「食べログ」掲載店舗とアマゾン配達員の嘆き
多言語翻訳、文字起こし、動画要約・・・・・・
数年前から着実に進んできたMS「AI適応」の成果
生成AIの進化で計算量が爆増、GPU市場が急拡大
日本企業は「ババ」を引かされないようにご用心
プリファード・ネットワークス西川徹CEOに聞く
中国の有力AIベンチャートップが明かす内実
米国、日本に上場する「有望AI企業」を一挙紹介
ChatGPT到来を予言したSF作家が語るAIの未来
法律相談から名作ゲーム、菓子のグリコまで
弁護士が易しく解説「著作権侵害になる利用法」
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内