16年で300店、「焼肉きんぐ」が勝ち組になれた訳 ファミリーへ訴求、「韓国フェア」で学生も支持

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焼肉きんぐ
国内300店舗となった「焼肉きんぐ 保土ヶ谷星川店」(写真:物語コーポレーション)

3月23日、東京都内の「焼肉きんぐ」店舗でメディア説明会が行われた。春限定メニューのお披露目を兼ねた試食会で、同ブランドの特徴も紹介された。

「焼肉きんぐ」(運営会社は物語コーポレーション、本社:愛知県豊橋市)は、現在の外食業界における勝ち組のひとつだ。4月3日にオープンした店(神奈川県横浜市の「焼肉きんぐ 保土ヶ谷星川店」)で国内300店舗を達成した。

このブランドでスタートしたのは2007年3月で、1号店は石川県野々市市(ののいちし「焼肉きんぐ 御経塚店」)だった。それ以来、16年かけての大台到達だ。焼肉チェーンで最多店舗数は「牛角」の約600店だが、近年の勢いは「焼肉きんぐ」が上回る。

なぜ、消費者からの支持が高いのか。ブランドの責任者である事業部長に取材し、消費者心理の視点で考えてみた。

支払額を心配せずに飲食できる

「焼肉きんぐの特徴は、ファミリーで利用しやすいことです」

焼肉事業を統括する山口学執行役員はこう説明する。

「ファミリーで利用しやすい」は、さまざまな意味があるだろう。まず、食べ放題(制限時間100分)の価格だ。3月29日から一部のコースを値上げしたが、各コースを注文すれば、この価格で食事が楽しめる(幼児無料、小学生半額)。別料金で飲み放題もある(図表1)。

(※外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

「一番人気は『きんぐコース』です。肉料理なら、きんぐカルビ、炙りすき焼カルビ、ロース、タンや、期間限定メニューなどがご注文できます。これ以外にキムチ、サラダ、ごはん・麺、スープ、デザートなども揃えています。基本的に合計金額を心配せずに注文できるのです」(山口さん)

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