アドビの生成AI「企業が安心して使える」納得感 生成AIにアドビが参入した真の目的とは?
これでも、問題が発生するリスクはゼロになったと断言はできない。しかし少なくとも、企業が安心してAIでのコンテンツ生成を使える素地が整ってきたことに間違いはない。
コンテンツ量は今後2年で5倍に
しかし一方で、こう思う人もいるだろう。
「そこまでして、企業がAI生成したコンテンツを使う必要があるのだろうか?」と。
人間でなくAIに描かせることはコスト削減につながる可能性はある。ただ、その品質は人間のほうが高く、多くの場合修正も必要になってくるだろう。だとすれば、リスクを負ってまで生成AIを導入する必然性はどこにあるのだろうか?
答えは「数」だ。
アドビ・デジタルエクスペリエンス事業 部門担当プレジデントのアニール・チャクラヴァーシー氏は、次のように話す。
「コンテンツへの需要は、過去2年間で2倍に増えた。しかし、次の2年間ではさらに5倍に増えるだろう」
背景には、消費者が使うメディアの多様化とデジタルマーケティングによりコンテンツづくりのスピードが上昇していることがある。
若者を中心にTikTokが人気である一方、FacebookやTwitterといった古典的なSNSは依然として多数のユーザーを抱えている。テレビはネット接続が当たり前になり、放送と同じように使われるようにもなった。こうしてメディアが多様になることで、広告用コンテンツもそれぞれに合わせたものが必要になる。
戦略プロダクトマーケティング担当ディレクターのハレシュ・クマール氏は次のような例でわかりやすく解説する。
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