国内高炉大手の日本製鉄とJFEホールディングスが大赤字に転落したのは2020年3月期。そこから急回復を遂げた要因は2つあった。
第1が、コスト構造の改善。2020年3月期に実施した減損によって減価償却費などが下がった。さらに両社とも国内の過剰な生産能力の削減に踏み出したことで中期での固定費軽減の道を拓いた。
第2が、値上げ力のアップ。生産能力削減を決断したことで稼働率維持のために安値販売から足を洗うことができた。結果、「ひも付き」と呼ばれる国内大手顧客に対する価格交渉で値上げを勝ち取れるようになった。
両社ともに大赤字を脱したが、収益力の差は大きい。
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