パチンコ業界最大手・マルハンの北日本カンパニーなど、異業種の企業がホテル運営に参入している。背景には参入障壁の低さがあるが、一方でコロナ禍で打撃を受けた企業はホテル運営から相次ぎ撤退している。
山梨県甲州市に構える高級旅館「笛吹川温泉 坐忘(ざぼう)」。露天風呂付きの和洋室を備える本館と数寄屋造りの離れからなり、敷地内の大きな池の周りには日本庭園がたたずむ。築140年の古民家を改装したレストランでは、地元の甲州ワインや和会席を提供する。
1人1泊あたり3万円以上はするこの高級旅館。実は、パチンコ業界最大手・マルハンの北日本カンパニーが経営しているものだ。同カンパニーが、2022年3月に坐忘を買収し、運営を引き継いだ。
マルハン北日本カンパニーは今後、旅館運営に本腰を入れる。今年2月には、観光事業部を立ち上げた。富裕層をターゲットとした旅館やホテルといった観光事業を「第2の事業領域」として注力していく。ホテルなどの観光事業では、これまでマルハンがパチンコホールで培ってきた接客スキルや、大型施設の運営ノウハウを生かすことができる。
住宅メーカーならではのノウハウ
マルハン以外にも、ホテル業界に参入する異業種企業は後を絶たない。過去にも異業種参入は数多くあったが、最近の潮流は高級感のある宿泊施設を打ち出す企業が多いことだ。
分譲マンションの開発・販売などを手掛けるミラースホールディングスは2022年3月に、大阪市中央区で「ホテル ザ レーベン大阪」を開業した。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら