「させていただく」連発、あるあるNGメール表現3選 「ご確認お願いいたします。以上。」はなぜダメ?

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■「させていただきます」の置き換え

●休業させていただきます。
→休業いたします。

●上司に確認させていただきます。
→上司に確認いたします。

「了解です!! 改善します。」

何がダメなの?メール③:表現が軽すぎて、失礼

×「NGメール(上司から不備を指摘されたときの返信)」

了解です!! 改善します。
〇「OKメール」

かしこまりました。改善に努めます。

―ダメな理由

●不備を指摘されているのに、真剣さがうかがえません。「了解」は、目上の人が目下の人に許可を与えるときに使うのが通例です。

×「NGメール」

一応、やっときましたので、ヒマなときに確認お願いします。
〇「OKメール」

資料が完成しました。お時間のあるときに、念のため、ご確認をお願いします。

―ダメな理由

●「一応」は、「最低限の条件は満たしているが、完璧ではない」ことを意味します。「一応、やっときました」というフレーズは、「適当にやった」「いい加減にやった」という意味として伝わります。

●NGメールの受信者は、部下から届いたこのメールに対し、「『一応って何だよ、ちゃんとやれ。それと、ヒマなときって言い方があるか』と思いました」と不快感を述べています。

●「一応」は、「念のため」「ひととおり」に書き換えます。

×「NGメール」

○○課長、明日にでも確認してもらえませんか。よろしくお願いします。
まみ
〇「OKメール」

○○課長、明日、ご確認いただくことは可能でしょうか。よろしくお願いします。
資材部第1課 田中まみ

―ダメな理由

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●署名に「下の名前」しかないため、幼児性を感じさせます。

●NGメールの受信者は、「最後に自分の下の名前が書いてあるのを見て、思わず二度見しました。入社したばかりとはいえ、社会人としてさすがにこれはないだろうと思ったからです」と、驚きをあらわにしています。

●同姓が多い職場ならば、フルネームにします。

藤吉 豊 文道代表取締役

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ふじよし ゆたか / Yutaka Fujiyoshi

有志4名による編集ユニット「クロロス」のメンバー。日本映画ペンクラブ会員。編集プロダクションにて、企業PR誌や一般誌、書籍の編集・ライティングに従事。編集プロダクション退社後、出版社にて、自動車専門誌2誌の編集長を歴任。2001年からフリーランスとなり、雑誌、PR誌の制作や、ビジネス書籍の企画・執筆・編集に携わる。文化人、経営者、アスリート、グラビアアイドルなど、インタビュー実績は2000人以上。2006年以降は、ビジネス書籍の編集協力に注力し、200冊以上の書籍のライティングに関わる。大学生や社会人に対して、執筆指導なども行なっている。(※「吉」の字は正しくはツチヨシ)

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小川 真理子 文道取締役

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おがわ まりこ / Mariko Ogawa

有志4名による編集ユニット「クロロス」のメンバー。日本映画ペンクラブ会員。日本女子大学文学部(現人間社会学部)教育学科卒業。編集プロダクションにて、雑誌や企業PR誌、書籍の編集・ライティングに従事。その後、フリーランスとして、企業のウエブサイトのコンテンツ制作にも関わる。現在は主にビジネス書、実用書などの編集・執筆に携わる一方で、約30年のライター経験の中で培ってきたスキルや心構えを伝えたいと思い、ライティング講座にも注力。学生や社会人、ライター志望の方々に対して、執筆指導を行っている。自ら企画編集執筆した本に『親が倒れたときに読む本』(枻出版社)がある。猫を2匹飼っている

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