東大生=親ガチャ成功者と羨む人に伝えたい盲点 教育格差を乗り越える「逆転のチャンス」を生かせ!

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実際、僕の周りには、ドラゴン桜のように「チケット」を自らの手でつかみとった東大生がたくさんいます。この連載でも記事を書いてくれている布施川天馬さんは週3でバイトしながら東大に合格した人ですし、松島かれんさんという偏差値37から現役で東大に合格した人もいます。

それ以外にも、貧困家庭で周りに勉強する人がいない状態から東大に合格した人、大学進学率30%の学校から東大に合格した人もいれば、地方公立高校から東大模試1位になった人もいます。

人生を自分でつかみとって合格してきた人もいる

もちろん、彼ら彼女らにも恵まれている要素はあったのだと思います。しかしそれでも、与えられたものだけで自分の人生を進んできたわけではなく、自分でつかみとって合格した人たちであるのは確かです。

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そしてだからこそ、その道程がもっと多くの人に広まっていくべきだと思うのです。そうすれば、「自分でもこうやって努力すれば、自分の人生をつかみとれるかもしれない」と思ってくれる人が、1人でも増えるかもしれません。

そしてもし、その人が逆転合格したら、次の新しい逆転合格を目指す人の支援をする側に回ってくれるかもしれません。そうやって、「親ガチャ」に縛られない逆転合格がさかんになっていけば、どんどん日本の教育は変わっていくのではないでしょうか。

ということで、僕らはこれからも、このメッセージを発信していきたいと思います。これからもこの連載でいろんな「逆転合格の方法」を伝えていければと思いますので、よろしくお願いします。

西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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