診療所を悩ます情け無用の「計画停電」、検査も会計もできず、患者の生命も脅かす【震災関連速報】


 外来診療でも大きな問題が発生した。同診療所では夜間診療も実施している。そのため、停電ともなると院内が真っ暗になる。そこで、ガソリン式のランタンやガスカートリッジ式ランタン、電池式ランタンなど4台を緊急に購入。待合室などに配備した。
 
 停電中は心電図やレントゲン写真、エコー、胃カメラなどの検査ができないため診療制限が必要で、胃カメラ検査予約していた患者への予約日変更の電話連絡を行ったが、連絡つかなかった患者が来院してしまって、謝罪して予約を取り直してもらった。計画停電については予定表があるものの、実施されるかどうかは直前にならないと分からない。また、停電中は窓口での会計もできないため次回来院時の会計清算をお願いした。電気が復旧した後でしか、カルテを入力できないため、職員の後処理による残業も増加している。

「往診に使う車両のガソリン不足も深刻だが、停電がいちばんストレスが大きい」と村宮事務長は指摘する。

現在、政府は計画停電のグループ分けを細分化することで、停電に伴う混乱を最小化しようと試みているものの、抜本的な解決策には到底なりえない。今のような状況が続いた場合、診療所における医療は立ちゆかなくなる可能性が高まっている。政府および東電の責任は重大だ。
(岡田 広行 =東洋経済オンライン)

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