相場沸騰でウハウハの「米中古車業界」襲う逆回転 「中古車のアマゾン」がはまった誤算

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カーバナはニューヨーク・タイムズに宛てた声明で、事業を立て直すのに「十分な」資金があると確信していると述べ、第3四半期(2022年7〜9月期)末時点で現金20億ドルと「その他の流動性リソース」20億ドルを保有している点に言及した。

カーバナは投資銀行のモーリス・アンド・カンパニーを雇い、車両在庫の圧縮と整備費用の削減にも取り組んでいる。

下落相場の中で仕入れる恐怖

別の中古車大手、カーマックスも痛手を負っている。カーバナに比べれば経営ははるかに安定しているとはいえ、2022年9〜11月期の販売台数は18万台へと21%減少、純利益は3760万ドルと86%も低下した。

カーマックスの最高経営責任者(CEO)ビル・ナッシュは、たとえ全体の売上高を落とすことになったとしても、1台ごとの利益を確保するため大幅な値下げは避けるようにしていると話す。

相場の下落が収まるまでは仕入れを一段と慎重に行うことになるとナッシュは述べた。直近の四半期には、個人と業者から購入した中古車の台数は23万8000台と、前年同期比で約4割も減った。

中古車の売買は巨大ビジネスだ。コックス・オートモーティブは、アメリカにおける今年の中古車販売台数を約3600万台と予想しているが、新車の予測販売台数はその半分にも満たない。

アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ退治で利上げを進めていることから、自動車の購入費用が上昇し、販売が難しくなっている。コックス・オートモーティブによると、12月の中古車ローンの平均金利は1年前の10%未満に対し12.37%に上昇した。

ナッシュによると、カーマックスのウェブサイトには中古車の購入を考えている人たちが今でも多数アクセスしているが、毎月の予想支払額を見た途端に検索をやめるケースが多いという。「クリックして支払額を確認したところで、尻込みしてしまう」わけだ。

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