中国コロナ政策急転換で国民の治療情報はSNS頼み 政府の助言や保健当局者への信頼が失われて

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中国保健当局からのコロナ関連の助言に関するニュースやソーシャルメディア投稿は度々批判され、信頼性を疑うコメントが相次いだ。当局がコロナを徹底的に抑え込む「ゼロコロナ」政策から完全にシフトする中、コロナの危険性を警告していた多くの人がほんの数週間で深刻さを軽視するようになった。

正確で入手可能な医療情報が得られない状況が、既に少なくとも一つの悲劇につながった。中国では「イブプロフェン」などの解熱剤が広範に不足しており、入手できなかった内モンゴル自治区のある家族は12月半ばに動物用の医薬品を服用し、子供2人が肝臓に重大なダメージを負った。

偽情報増加の背景は経済再開に伴う感染拡大

南洋理工大学のアルトン・チュア准教授(コミュニケーション・オンライン情報学)は、政府の助言に対する反発が危険な先例を作ると指摘。「今後の注目される案件で政府専門家の信頼性が何度も損なわれれば、信頼回復は難しいだろう」と述べた。

偽情報増加の背景には、中国の経済再開に伴う感染拡大がある。当局の発表によると、春節(旧正月)前の1週間にコロナ関連死者数は1万2600人余りに上ったという。

中国のソーシャルメディア企業はコロナ絡みの偽情報拡散を食い止めるため一定の措置を講じているが、海外の人気プラットフォームと比べ、限られた取り組みにとどまっている。

短文投稿サイト微博(ウェイボ)は昨年、 偽情報と判断したコンテンツ8万2274本強を削除した。ただ、コロナ関連コンテンツの具体的な数は明らかにしていない。

一方、北京字節跳動科技(バイトダンス)傘下の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」はコロナ絡みの偽情報25万本余りを削除。米ツイッターが2022年1-9月に削除したそうした投稿は9万7674本に上る。

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