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さりげない「気遣い」ができる人・できない人の差 喜んでもらうためにした事がなぜ喜ばれないか

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  • 七條 千恵美 元JAL 客室乗務員・人材育成コンサルタント
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相手を喜ばせようと思って気をきかせた。そんな経験は多くの人にあるのではないでしょうか。Aさんのご友人だって「せっかく訪ねて来てくれたのだから、楽しんで帰ってもらいたい」という気持ちだったはずです。そして、相手が張り切って準備してくれたのがわかるからこそ、こちらからは言い出しにくかったというAさんの状況もよくあるケースでしょう。

では、本当に「相手の喜ぶこと」に気がつくためにはどうすればいいのでしょうか。まず「その行動は誰の欲求を満たすのか」を考える必要があります。

もし、私が同じようなAさんとの旅行プランを考えるとしたら、主語を「あなた」ではなく、「私」にします。「あなたが来てくれてうれしいから、私が飲んでみたくて珍しいものを用意してもらった」と伝え、友人が気に入ってくれたようなら「あなたも喜んでくれてうれしい」と言います。たとえ気に入ってもらえなくても「私が好きで飲んでいる」ので、相手に気を使わせることもありません。

やってあげたいという気持ちが相手の満足につながるのか、自分が満足するためなのか。それを明確にしておけば、真の意味で「相手が喜ぶこと」も見えてくるはずです。それに気づいて臨機応変に行動できる人こそ、「気がきく人」といえるでしょう。

困っている人にさりげない気遣い

その一方で、困っている人にスッと手を差し伸べられる、さりげない気遣いができる、そんな「気がきく人」に会って、なんて素敵な人だろうと思ったり、こんな人になりたいと憧れたりしている人は多いのではないでしょうか。

私はフライト中にこのような状況に遭遇しました。普通席をご利用の上顧客の男性が担当CAに「新聞をもらえるかな?」とおっしゃいました。ちょうど普通席では新聞をお配りしなくなったタイミングでしたが、状況によって柔軟な対応が可能なこともあり、お客さまは「可能であれば」という意味を込めてそのように言ったのです。

担当CAは「ただいま確認してまいります」とその場を離れ、ふたたびお客さまのところに戻ってこのように言いました。「お待たせしました。新聞でございます」。ここまではよかったのですが、そのあとに「通常はこちらのお席では新聞のサービスはしておりませんので……」という一言。お客さまは気分を害され「じゃあ、いらないよ」と不機嫌そうにおっしゃいました。

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【なぜ不機嫌になってしまったのか】

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