さりげない「気遣い」ができる人・できない人の差 喜んでもらうためにした事がなぜ喜ばれないか

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日常生活でのさりげない気遣い。できる人・できない人の差とは(写真: buritora / PIXTA)
仕事の場や日常生活で、喜ばれるのはさりげない気遣い。一方で気遣ったつもりでも、なかなかうまくできないときもあります。「気遣い」のその差はどこにあるのでしょうか。『「気がきく人」が大事にしている、ちょっとしたこと』を上梓した、元JALの客室乗務員・人材育成コンサルタントの七條千恵美さんが解説します。

「正直翌日にはもう帰りたい気持ちになってしまった」

地方に嫁いだご友人を訪ねた旅を振り返り、私の知人Aさんはこう言いました。久しぶりの再会となった旅が、なぜこんなことになってしまったのでしょうか。

聞けばご友人は、Aさんのために観光プランを立ててくれており、朝からスケジュールがしっかり組まれていました。Aさんはそのときの気分で予定を決めたいタイプでしたが、「地元のよさを伝えようと、一生懸命考えてくれたんだな」とうれしい気持ちだったといいます。

おもてなしが喜ばれない

ところが夕食時からモヤモヤし始めたそうです。まず、夕食で地元の銘酒を勧められたのですが、Aさんはお酒が弱く、その手のお酒は飲めないのです。ですが「お店に頼んで、滅多に手に入らないものを出してもらっているの」と言われてしまい、「軽くビールでいい」とは言えなくなってしまったということでした。

さらに2軒目に行くこともすでにプランに組み込まれていました。疲れていたAさんがさすがに断ると、「あなたが絶対に気にいるお店だと思っていたのに」とガッカリされてしまい、自分が悪いことをしているような気持ちになってしまったそうです。結局、最後まで付き合ったということでした。

私はこの話を聞いたとき、過去の出張で似たような経験をしたことを思い出したと同時に、私自身も気づかないうちに同じようなことをしていないだろうか?とわが身を振り返りました。

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