海外投資家の「日本株買い」が始まるかもしれない 日米市場とも相場はいよいよ底打ち反転へ
今週の相場の注目ポイントは3つある。まずは24日の欧米における1月のPMI(購買担当者景気指数)速報値だ。これはその名のとおり、現場の購買担当者の責任者に、生産や新規受注、受注残、雇用、価格、購買数量などをアンケート調査し、それを指数化したもので、今後の景気動向を占う最も早く最も正確な「先行指標」といえる。
昨年12月分の確報値は速報値から若干の上方修正となっていたので、その延長線上で考えると、少なくとも低調な数字は出ないと思われる。
2つ目はアメリカの経済指標だ。26日には2022年10~12月期のGDP(国内総生産)速報値が発表予定だ。7~9月期の3.2%(前期比年率)に対し、同3%割れも予想される。
27日の12月個人消費支出PCE(個人消費支出)も重要だ。前月比0.0%(11月+0.1%)が予想の中央値だが、FRBの政策決定に影響を与える指数として注目される。
一方、日本では26日に公表される1月17~18日開催の日銀金融政策決定会合の「主な意見」に注目だ。黒田総裁以外のメンバーの本心を探りたい。
今週は日米とも重要企業の決算が目白押し
最後に、3つめは日米の企業決算だ。今週は重要な決算週ともいえる。アメリカでははジョンソン・エンド・ジョンソン、マイクロソフト、テスラなど、日本でも日本電産、サイバーエージェント、信越化学工業、ファナックなど、決算発表シーズン前半の重要な企業が出てくる。
アメリカは逆金融相場(引き締め相場)から逆業績相場へ移るのか、それとも減益にならないまま、立ち直ることができるかどうか。一方の日本は、円安で上積みが見込まれた分の数字が剥落するかもしれない業績予想として注目が集まる。
インフレ経済の出世株は、インフレ経済を経験したことのない投資家にとっては意外なところから出てくるものだ。先週末に証券会社のレーティング(格付け)で動意づいた建設株などはその例だ。
とにかく、日本株にとって「黄金の年」になるかもしれない2023年はまだ始まったばかりだ。焦らずにゆっくり行こう。
(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)
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