始動迫る、大阪駅の新玄関「うめきた」工事最終盤 特急「はるか」が停車、おおさか東線も乗り入れ

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京都駅西方。右は30番線を発車した関空行き「はるか」で貨物線を京都貨物駅へ進む。左は上り外線から進入する京都着の「はるか」。この場は右側通行の態(写真:山下大祐)
鉄道ジャーナル社の協力を得て、『鉄道ジャーナル』2023年3月号「2023.3『大阪駅(うめきたエリア)』が開業」を再構成した記事を掲載します。

「うめきた」をめぐる動きが、いよいよあわただしくなってきた。今年3月18日に実施されるダイヤ改正で「大阪駅(うめきたエリア)地下ホーム」が開業し、その地下ホームに特急「はるか」や「くろしお」が停車し、おおさか東線も乗り入れる。この新ホームを含むエリア一帯を指す「うめきた」とは何か。開業を目前に改めて全体を概観してみよう。

ユニークな「はるか」ルートで梅田貨物線へ

「はるか」は国際空港アクセスの性格上、コロナ禍により朝晩の通勤特急的な性格の列車を除き6割以上の本数の運休を強いられていたが、入国制限の緩和に合わせて昨年7月に昼間の一部列車を再開し、11月から上下計60本運転に復した。あとは実際の乗車が戻るのを願うばかりだ。それで、せっかくだから京都から乗った。

「はるか」の走行ルートは、誕生以来、東海道線一般の列車とは違う。まずは京都駅が嵯峨野線(山陰線)ホームと並ぶ30番線で折り返すが、そこから東海道線下り外線まで通じる渡り線はない。そこで旅客線の北側に並ぶ京都貨物駅経由の貨物ルートをたどり、桂川駅付近で立体交差することにより、その先向日町でやっと下り外線に合流する。この間では、京都行き「はるか」とすれ違う際は相手を左に見ることになる。上りは京都駅手前まで東海道線上り外線を走行するからである。

向日町からは順当に複々線の下り外線をしばらく走るが茨木を過ぎると吹田貨物ターミナルにつながる貨物線に入り、立体交差で再び上り旅客線の反対側(ここでは西側)に位置を変える。以後は旅客駅を左に見ながら梅田貨物線に入り、新大阪に到着する。旅客線と反対側の右に並ぶもう一組の複線は、尼崎まで新幹線に沿ってバイパスする北方貨物線で、新大阪駅をかすめて離れてゆく。

新大阪のホームは、以前は貨物線利用ゆえの線路配線の事情から、上下すべての「はるか」「くろしお」が入り乱れて同じ番線(当時の11番線)に着発していた。だが、2019年3月のおおさか東線開業に伴いホームが増設された結果、現在は上下列車の分離が実現している。

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