シリコンバレーを騒がせる「オープンAI」の実力 あのマイクロソフトも大型出資に前のめり

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オープンAIの創業者の1人、サム・アルトマン氏とマイクロソフトのサティア・ナデラCEO。マイクロソフトは2019年にオープンAIに10億ドル出資している(写真:Ian C. Bates/The New York Times)

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昨年末に「ChatGPT(チャットGPT)」というチャットボットがインターネット上で話題になったとき、シリコンバレーの多くの企業の幹部たちは、突然、自分たちのビジネスを破壊しかねない新しい人工知能(AI)技術を扱うことになったとの懸念を抱いた。

しかし、マイクロソフトでは、それは祝福すべきことだった。数年前から、マイクロソフトのサティア・ナデラCEOは、この瞬間のためにピースを用意していたのだ。

2019年に出資していた

2019年、マイクロソフトはチャットGPTを設計したサンフランシスコの小さな会社、OpenAI(オープンAI)に10億ドルを出資した。そして、メディアと話す権限がないため匿名を希望した投資に詳しい2人の人物によると、それから数年の間に、さらに20億ドルを静かに投資してきたという。

この30億ドルは、オープンAIがチャットボットを構築するために必要な膨大なコンピューティングパワーを賄うためのものだった。そしてそれは、マイクロソフトがこの技術に基づく新製品を迅速に構築し、展開できることを意味する。

マイクロソフトは今、同社が20年以上保有していなかった技術的優位性をもって、グーグル、アマゾン、アップルといったビッグテックの競合に挑戦する態勢を整えている。この件に詳しい人物によると、マイクロソフトはオープンAIにさらに100億ドルを投資し、その技術をさらに押し進めようと交渉中だという。

100億ドルの取引の可能性――主にオープンAIにさらに大量のコンピューティングパワーを提供することになる――はまだ確定しておらず、投資額は変更される可能性もある。しかし、今回の交渉は、ハイテク業界で最もホットな技術となっているAIの最先端に身を置こうとする巨大企業の決意を示すものである。

ナデラCEOは10年以上前にマイクロソフトの検索エンジン「Bing」を運営していたときにAI技術に取り組み、数年前から隔週でAIリーダーたちの社内会議を開いている。

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