転職して「天職」を掴んだ人のキャリアの考え方 好きなことを仕事にするにはどうすればいいか
それでは、どのようにすれば、天職に就くキャリアを設計することができるのでしょうか。そのコツは「キャリアの階段」をつくることにあります。
キャリアの階段とは、望むゴールに至るために、中継地点につくる足場のことです。一足飛びに目指すゴールに行くのが難しい場合でも、キャリアの階段をつくりながら目指すことで、その実現可能性や成功率は飛躍的に高まります。
キャリアの階段は、その方のご経験や将来の希望などに応じて、さまざまな選択肢が考えられます。小沼さんの場合はキャリアの階段として、コンサルティングファームを選択しました。
起業を目指す際に有力なルートは、ベンチャーキャピタリスト職やスタートアップの事業開発職をはじめとして、ほかにもいろいろと存在します。どのキャリアの階段を選択するかは、自分自身が求める経験やスキル、志向、そして応募企業への合格の可能性なども勘案して決定していくことになります。
ただし、このように効果的なキャリア設計法も、キャリアの階段となりうる魅力的な転職先がなければ機能はしません。
20~30年ほど前までは人材市場が未発達だったため、転職を活用したキャリア設計は困難でした。しかし現代は幸運にも、人材市場の成熟によって適切なキャリアを設計できるようになり、自分自身の天職を掴める可能性が高まっています。
リスクを軽減できるメリットも
なお、キャリアの階段をつくることは、リスクを軽減するというメリットもあります。小沼さんであれば、仮にNPO法人の立ち上げがうまくいかなかったとしても、経営課題の解決能力が評価されて、事業会社の経営企画やマーケティング部門などで活躍することができたでしょう。
キャリアの階段を経て有益なスキルや経験を習得することで、さまざまな企業から必要とされる人材となり、雇用が安定することになります。キャリアの階段は、夢をかなえるためのステップであると同時に、キャリア形成におけるセーフティーネットでもあるのです。
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