転職して「天職」を掴んだ人のキャリアの考え方 好きなことを仕事にするにはどうすればいいか

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ここで1つご留意いただきたいことがあります。キャリアの階段とは、自分が欲しいスキルや経験の習得だけを目的に転職を繰り返すことではありません。

どのような場合であっても、在職する企業では「経験を積ませてもらっている」という意識を持ったうえで、しっかりと価値を生み出し、組織に貢献することが大前提となります。

目の前の仕事に全力で打ち込まなければ、高いスキルを身につけることはできませんし、豊かなネットワークを培うこともできず、キャリアの階段になり得ないでしょう。転職先を通過点としてみてしまい、真剣に仕事に向き合わないといったことにならないようにしていただきたいと思います。

「天職」を掴むことで日本全体も豊かに

今回の記事では「転職」を活用して「天職」をかなえる方法についてお伝えしてきました。天職を歩む人が増えることは、個々人の人生が豊かになるだけではなく、日本全体が豊かな社会になるうえでも大切だと、私は考えています。

キャリアの階段を経て、必要なスキルや高度な知見を習得することは、1人ひとりの生み出す付加価値や年収の向上へとつながります。これは、1人あたりの労働生産性が伸び悩み、労働人口の減少にも歯止めがかからない現状の日本において、大きな意味を持つことになります。

そして何よりも、天職に就いて充実した人生を歩む大人が多い社会となることは、次世代を生きる子どもたちに勇気を与えるでしょう。私も、天職を歩むビジネスリーダーの皆さんとともに、そのような真に豊かな社会をつくる一助となりたいと願っています。

渡辺 秀和 コンコードエグゼクティブグループ CEO

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わたなべ ひでかず / Hidekazu Watanabe

コンコードエグゼクティブグループ CEO。一橋大学商学部卒業。株式会社三和総合研究所(現:三菱UFJリサーチ&コンサルティング)を経て、2008年、株式会社コンコードエグゼクティブグループを設立。「コンサル&ポストコンサル転職」を運営する。1000人を越えるビジネスリーダーのキャリアを支援し、日本ヘッドハンター大賞初代MVPを受賞。
東京大学でキャリアデザインの正規科目「未来をつくるキャリアの授業」を立ち上げ、コースディレクターとして授業の設計と講義を担当。著書『未来をつくるキャリアの授業』(日経新聞出版社)や『コンサル業界大研究』(産学社)など。

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