「マツケンサンバ」が今なお圧倒的に愛される理由 「世代問わず」「理屈抜きに楽しい」がスタンダードに
ちなみに昨年は「24時間テレビ」(日本テレビ系)や、世界最大級のアニソンイベント「Animelo Summer Live 2022 -Sparkle-」などにも出演し、さらに「ミュージックステーション4時間SP」では郷ひろみさんの「お嫁サンバ」とのサンバメドレーを披露するなど、さまざまなシーンに花を添えました。
「なぜブームなのか」は2点に集約
それぞれ2000年代と2020年代に、各局のテレビマンに「なぜ『マツケンサンバⅡ』を使うのか」「なぜブームになったのか」と尋ねたことがあります。彼らの答えは、「世代を問わない」「理屈抜きで楽しいから」のシンプルな2点に集約。ほとんどのテレビマンがほぼ同じ答えで、それは2000年代も、2020年代も変わらなかったのです。
実際、日本の楽曲と踊りで子どもから高齢者まで、これほどすべての世代から知られているものはないでしょう。近年の再ブームでも、聴く人を選ばないような明るい歌詞や踊りがさまざまな場で称えられ、ネット上には「落ち込んでいたことを忘れた」「いいことが起きるかもと思える」などの好意的な声があふれています。
「マツケンサンバⅡ」には、公私ともに悩み抱え、疲れを感じやすい現代人をサポートするような意味合いもあるのでしょう。余談ですが、「水曜日のダウンタウン」(TBS系)で「マツケンサンバを踊りながら泣くことなど出来ない説」が検証されたことも、それを裏付けていました。
さらに、「赤ちゃんが必ず泣き止むので助かる」「幼稚園児みんなで歌って踊った」「結婚式の余興で会場に一体感が生まれた」「闘病中だけど笑顔になれる」などの声もあり、時代や流行を超えて生活に浸透している様子がうかがえます。
少し見方を変えると、「『マツケンサンバⅡ』はテレビマンにとっての重要なピースの1つ」という側面もあるでしょう。同曲はYouTube動画の再生回数が1200万回を超えるなど若年層の支持も得ていますが、「イントロの時間を待てない」「歌詞からはじめてほしい」という傾向のある彼らが1分以上のイントロがある「マツケンサンバⅡ」を受け入れること自体が異例。特別な曲として認識されている様子がうかがえます。
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