2つめは、「具体と抽象」の軸だ。抽象的に「なんか気分悪いっす!」と言われたら、「具体的にはどんなことを感じているの?」と聞いてみる。
逆に、「こういうことがあった」「こんなこともあった」と具体的な事象を並べられたら、「というのは? つまり?」と、抽象化を促す。抽象化とは、その具体的な事象をまとめて言葉にする作業だ。
人間は思考するとき、具体と抽象を行ったりきたりする。つまり、具体的なことをいくつかまとめて、ある抽象的な感情や理解に行き着いたり、抽象的な感覚から、「これはなんでそう思うのだろう?」と具体的な事象を思い返したりしながら、自分の思考を構造化していく。
だから、具体的な事柄だけ出てくるようであれば抽象化してもらい、抽象的な言葉だけを言うのなら、そこに紐づく具体的な事柄を探してもらうことで、よりたくさんの話を聞くことができるようになる。
「詳しく教えて?」「他にある?」
3つめは、相手に考えてもらい、話をたくさん聞くためのダイレクトな質問で、「もう少し詳しく教えて」と深掘りする質問と、「他にある?」と広げる質問。
話し手は、つねにロジカルに、漏れなくダブりなく、しっかりと相手がわかるように詳しく話せるわけではない。だから聞き手が相手の思考をサポートしていくのだ。話を先へ先へと進めるだけでなく、時に止まって、「詳しく教えて?」と深掘りしたり、「他にある?」と広げたりすることで、話し手がたくさん考え、いろいろ話せるようになる。
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