親子で学び直し!「米中対立」は何が根深い問題か 両国リーダーのキャラを超えた構造的な課題
ウクライナ、気候変動、インフレ……。混迷を極める世界はどこへ向かうのか。12月19日発売の『週刊東洋経済』12月24-31日号では「2023年大予測」を特集。世界と日本の政治・経済から、産業・業界、スポーツ・エンタメまで108のテーマについて、今後の展開とベスト・ワーストシナリオを徹底解説する。
本特集から抜粋するこの記事は「親子で学ぶ2023年の世界地図」がテーマ。『13歳からの地政学』(東洋経済新報社)著者の国際政治記者・田中孝幸が、なぜ今米中が対立を強めているのかを基礎からわかりやすく解説する。
対立の背景には構造的な問題
「今後1年、世界はどう動くでしょうか」。私は国際記者という職業柄、年末になるとこういう質問を受けることがあります。
世界のことを一言で表すのは難しいのですが、私はこの数年、国際情勢を見るうえで最も大事であると思う問題を取り上げ、同じことを答え続けてきました。
それは「来年も超大国であるアメリカとそれに挑戦する中国が対立を深める1年になる」ということです。この流れは2023年も変わることはないでしょう。
では、なぜ米中の対立関係が解けないのでしょうか。今は「米中対立」という言葉が当たり前のように語られるようになっていますが、実はそれが強く意識されるようになったのはこの10年くらいのことで、それまでは20年ほど良好な時代が続きました。
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