注目のFOMC会合、利上げペースの減速を決める 金利の最終到達点は従来より高めの見通しも示す
米金融当局は14日の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で利上げペースの減速を決める一方、ターミナルレート(金利の最終到達点)が従来予想よりも高めになるとの見通しを示すと見込まれる。
パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長としては、これがハト派姿勢への転換ではなく、2%の物価目標の3倍余りの高水準にあるインフレを抑制するための闘いを拙速に打ち切ることはないと、投資家に正しく理解してもらうことが難題になる。
米金融当局は今回、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを0.5ポイント引き上げて2007年以来の高水準である4.25-4.5%とすると広く予想されている。政策決定と同時に最新の四半期経済予測が発表され、どの程度の追加利上げを当局者が見込んでいるかが明らかとなる。
従来予想よりも高い水準への利上げが必要になりそうだとのパウエル議長の先の発言を受け、ブルームバーグがエコノミストを対象に実施した調査では、ターミナルレートの予想中央値が4.9%となった。
これは来年1月31日-2月1日と3月21、22両日の会合での0.25ポイントずつの利上げと、その後の金利据え置きを予測していることになり、金利先物市場の動向によれば投資家の見通しも同様の数値となっている。
政策決定を盛り込んだ声明と四半期経済予測は米東部時間14日午後2時(日本時間15日午前4時)に公表され、2時半からパウエル議長が記者会見する。
米労働省が13日発表した11月の消費者物価指数(CPI)統計からは、インフレが最悪期を脱した可能性が示唆され、金融当局にとって利上げペース減速がこれまでよりも容易となった。ただ、パウエル議長は記者会見で、インフレ率が2%に鈍化する道筋にあることが明確になるまで物価抑制の取り組みを中断することはないとあらためて強調するものとみられる。
EYパルテノンのシニアエコノミスト、リディア・ブスール氏は四半期経済予測で示される金利予測分布図(ドット・プロット)について、「ドット・プロットに加え、パウエル議長が記者会見で今後の金利の道筋を巡り何を語るかに全ての目が注がれるだろう」と話した。
原題:Fed to Downshift While Signaling Higher Peak: Decision Day Guide(抜粋)
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著者:Jonnelle Marte
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