「プラントベース食」肉と乳製品減らす人々の利点 環境・倫理面だけでなく栄養面にも目を向けると?

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食事をしている女性
持続可能性と健康を叶える食事法の正体とは?(写真:Fast&Slow/PIXTA)
健康的で環境にもいいとされる植物性食品中心の食生活「プラントベース食」が近年、イギリスで人気が高まっているという。サステナブルな食生活とはどんなもの? ビーガンやベジタリアンとの違いは? 
最新の科学的知見から導き出される健康と幸福のための食事法をトピックスごとに分かりやすく解説する、リアノン・ランバート氏の著書『食事と栄養の科学大図鑑』より、食の選択肢が多様な現代におけるプラントベース食の可能性について、一部抜粋、再構成してお届けする。(構成:黒澤彩)

プラントベースとはどういうもの?

動物性食品を避けて植物性食品を中心にとる食事の仕方は、もちろん以前から知られていて、日本でも身近なものになってきている。

たとえばベジタリアニズム(菜食主義)は何世紀も前からあるもの。ベジタリアンの中でも乳製品と卵は食べてもいいとする「ラクトオボベジタリアン」や、乳製品だけは食べる「ラクトベジタリアン」、卵だけは食べる「オボベジタリアン」などに分かれる。

ビーガニズム(完全菜食主義)は、食の選択肢にとどまらず、衣服などすべての製品で動物由来の原材料を避ける主義で、これは食事法というよりも生き方の問題ともいえる。

では、プラントベース食はというと、ベジタリアンやビーガンのように肉や魚を一切とらないのとは違い、植物性食品の割合が多くなるようにするものだ。植物性食品には野菜や果物だけではなくナッツ類、シード類、オイル、全粒穀物、豆類も含まれる。

ビーガニズムが必ずしも健康を保つのにいい方法だとはかぎらないのに対し、計画的なプラントベース食については健康な暮らしの支えになる。

プラントベース食では、厳格なルールを決めるのではなく、さまざまな食生活を組み合わせることになる。希望に合わせて動物由来食品を含めるかどうかを決めるが、植物性食品を主に摂取することが必須といえる。

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