つまりマリオがスマホ・ワールドへ出稼ぎ? 任天堂とDeNA、業務資本提携の勝算

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前述した”任天堂ユーザー向けの新メンバーズサービス”の構築は、モバゲーで急成長したDeNAのノウハウを組み込んだ形で行う。ここでしっかりとファンと任天堂を結びつけるコミュニティを構築できるかどうかが、今回の提携の行方を決めると言っていいだろう。

このサービスこそが、スマートフォン、タブレットを使う任天堂IPのファンを任天堂製ハードウェアを用いたゲームプラットフォームに送客する核となるためである。

DeNAはベストなパートナーなのか

では任天堂にとってDeNAはベストなパートナーなのだろうか。

上記のようなモバイル上のファンコミュニティを中心とした送客の仕組みは、まさにDeNAが成長してきたビジネスモデルそのものだ。また、DeNAはこれまで任天堂が得意としてきた売り切り型のゲームコンテンツとは異なるノウハウを持っている。

モバイルゲームは常にネットワークに接続され、コンテンツや機能が最新へとアップデートされる。知人とのコミュニケーション(ソーシャル機能)も重要だが、コンテンツを常にアップデートしながら、やる気を喚起していくサービス運営が重要になる。

岩田社長もDeNAに対して期待するポイントとして、億単位のソーシャルコミュニティへの成長を狙う際、膨大なトラフィック、負荷を捌けるサーバ側のノウハウやイベント運営などを挙げた。

さらに、コミュニティ運営を発展させると同時に、ニンテンドー3DSやWii Uとは異なる、まったく新しゲーム専用機プラットフォーム(コード名:NX)を開発、来年発表し、スマートフォン/タブレットとゲーム専用機の間をつなぐサービスとして、新メンバーズサイトを運営。相乗効果を狙う。コミュニティへの参加は、3DS、Wii U、NX、スマートフォン、パソコン、タブレットのすべてから行えるようにする。

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