「日本株買い」は暗号資産市場が混乱しても不変だ 今後の日米の株価は「上昇」「下落」のどちらか
FRB(アメリカ連邦準備制度理事会)のインフレとの戦いはまだ終わっていない。その意味で、株式市場の戦いもまだ長い道のりが残されているといえそうだが、まずは11月に入ってからの「関門突破の戦いぶり」をしっかり確認しよう。
アメリカ株は「複数の関門」を突破した
今月の最初の大きな関門は、11月1~2日のFOMC(連邦公開市場委員会)だった。予想どおり0.75%の政策金利の引き上げが発表されたが、2日のNY(ニューヨーク)ダウは前日比505.44ドル(1.55%)安の3万2147.76ドルだった。
この日のNYダウは、利上げが予想どおりだったため、発表直後には一時400ドルを超す上げとなった。だが、ジェローム・パウエルFRB議長の、市場の利上げ減速期待に冷や水を浴びせるような記者会見で、その後は引けにかけて高値から930ドルもの失速となった。不安定な相場を象徴するような激しい動きだった。
次は4日の10月雇用統計発表後の値動きだ。市場が注目する非農業部門雇用者数は前月比26万1000人増と、予想の20万人を上回った一方、失業率は3.7%と9月の3.5%から悪化した。
利上げの強弱だけの方向を見ているNYダウは、経済指標を逆に見て前者を悪材料、後者を好材料としたが、ここでは後者を優先し、前日比401.97ドル高の3万2403.22ドルとなった。
次は8日の中間選挙だ。NYダウは前日比646.89ドル安の3万2513.94ドルで終了した。市場は事前に「少なくとも下院は共和党勝利が確定的。ならば、今後は議会で増税などの市場にネガティブな法案が通りにくくなる」と構えていた。だが、フタを開けてみると選挙は予想外の接戦で、安易な評価に水を差された分の下落といえる。
そして、いよいよ今月の大関門である10日の10月CPI(消費者物価指数)発表となった。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら