わが子が「発達障害」とわかったら考えるべきこと 和田秀樹「苦手なことを諦めれば東大に入れる」
不得意なものを伸ばそうとする「落とし穴」
ADHD(注意欠如・多動症)の特性があると、失敗を叱っても失敗をなくす効果はあまりありません。周囲の人と話し合って、「この失敗だけはしない」と目標を決めて、点検し、次第に失敗の頻度を減らしていく環境を整えることで解決していきます。
発達障害に限ったことではないですが、とりわけ自閉スペクトラム症の子どもには過集中の特性があり、ADHDの子どもには好奇心旺盛な特性があります。こうしたことが強みになって、プロフェッショナルとして活躍している人もいます。
欠点が直しにくいのが発達障害の特徴ですから、欠点に注目する限り、生きづらくなる一方です。日本の親や教師は、欠点のない子どもを育てようとします。算数が得意で国語が苦手な子どもがいると、「国語も算数並みにできるようにしなさい」と言います。
でも、それでいいのでしょうか? 得意な算数を伸ばした方が、社会に出てからのアドバンテージになります。
受験だって、数学がめちゃくちゃできれば東大に受かります。親や教師は、苦手科目がない子が東大に受かると思い込んでいますが、実は数学で高得点を取れる方が合格の可能性が高いのです。
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