仮想通貨のリーマンショック、FTX破綻騒動の顛末 業界一の「優等生」が突然破綻危機に至った経緯

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サム・バンクマンフリード
30歳にして仮想通貨の巨大帝国を築いた、FTXのサム・バンクマン=フリード氏(Ting Shen/Bloomberg)

仮想通貨業界は、劇的な展開、ジェットコースターのような価格の動き、一夜にして現れたり消えたりする財産で知られている。

しかし、その基準からしても、今週起こったことは異常なことだった。

リーマンショック級の破綻

仮想通貨ウォッチャーではない人にとって、世界最大の仮想通貨取引所の1つであるFTXの破綻というニュースは退屈で難解で、最新のツイッター騒動を読むために喜んでスクロールするようなストーリーとは違うかもしれない。

だが、仮想通貨業界にとって今回のことは、「業界におけるリーマンショック的瞬間」と表現されるようになっている。2008年のリーマンショックは、世界的な金融パニックを引き起こし、ウォール街がいかに大変なことになっているかを素人にも明らかにした。

実際、FTXの凋落は、ライバルの暗号取引所バイナンスへの身売りの失敗を含め、今年最も手に汗握る仮想通貨の物語となるかもしれない。反目する億万長者、妨害工作の噂、業界の将来をめぐる高値の争いを含む「サクセッション」並みのドラマだ。

この世界で最も有名な人物の1人が、突然の転落に見舞われたのである。また、すでに過酷な1年間の損失から立ち直った業界が、さらに厳しい時期が来るかもしれないことを示唆している。

しかし、この流れを理解するには、ここに至るまでの複雑な背景を知る必要がある。大まかな流れは以下の通りだ。

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