静岡リニア「川勝知事」JR東海にまたも無理難題 権限及ばない山梨県のトンネル工事中止を要請
川勝平太知事が公言する「命の水を守る」のうそが明らかになったリニア問題で、静岡県は新たな“無理難題”をJR東海に投げつけた。10月31日県庁で開かれた県地質構造・水資源専門部会は「静岡県内の湧水に影響が出ないよう、山梨県内の掘削工事をどこで止めるのか」という議論スタートを強く求めた。
「山梨県駅と神奈川県駅の間の部分開業」「2027年開業ができないのは神奈川県の責任」などの無責任な川勝発言同様に、リニア問題でさらなる混乱を引き起こすのが狙いのようだが、もともとは「水1滴も県外流出は許可しない」「静岡県の湧水は静岡県のもの」という川勝知事の無理筋の主張を踏まえたものだ。
今回の問題も、大井川下流域の水環境への影響とはまったく無関係であり、不毛な議論となることは明らかである。これまでの議論と同様にムダな時間を費やす可能性が高く、国土交通省は強い姿勢で静岡県を指導すべきである。
山梨の工事が「静岡の水」に影響する?
静岡県は10月13日、リニア工事に係る協議を求める文書をJR東海に送った。その文書では、山梨県内のトンネル掘削で、距離的に離れていても、高圧の力が掛かり、静岡県内にある地下水を引っ張る、静岡県内の湧水への影響を回避するために、「静岡県境へ向けた山梨県内の工事をどの場所で止めるのか」決定する必要があるとしている。
県専門部会で科学的・工学的な議論を進めるため、静岡県は山梨工区の工事をどの時点で止めるのか、JR東海案を出すように求めていた。
JR東海は静岡県の要請に困惑、今回の県専門部会ではどこで止めるのかなどの議論を避けた。現在、静岡県境約920m地点まで山梨県内の掘削工事が進んでおり、その約100m先端部分まで水の発生などは確認されていない。「締め固まった地質で安定している。断層帯は静岡県境の西側にある」として、県境まで掘り進めていく予定だった。
理論上、トンネル掘削することで高圧の力が掛かり、地下水を引っ張ることはある。とはいえ断層帯がない限り極めて微量であり、さらに現在のような締め固まった地質ではそのような現象が起こらない可能性も高い。
それなのに、突然、静岡県は山梨県内の掘削ストップを求めたのだ。
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