芸人が営業や企画も「笑い×企業」が生む化学反応 漫才等を織り交ぜた、ビジネスプレゼンも披露

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いずれの組も真剣に取り組んできた活動内容とその成果を、ボケとツッコミやギャグを交えておもしろおかしくプレゼンするスタイルで会場を盛り上げた。審査員の3人(Forbes JAPAN 編集長・藤吉雅春氏、和歌山大学経済学部教授・足立基浩氏、芸人の笑い飯・哲夫氏)からは、プレゼンごとに寸評とともに質問が投げかけられた。

約2時間半にわたって繰り広げられたプレゼンの結果、ミサイルマンと不動産系スタートアップのイクラ社のタッグが優勝を勝ち取った。

ミサイルマン
ミサイルマン(岩部彰、西代洋)とイクラの代表取締役CEO・坂根大介氏(中央)(写真:吉本興業提供)

不動産業界に素人同然の知識しかないミサイルマンが、自らの得意分野でサポートしようと取り組んだのは、「ホームページの改善」「社員の営業力向上」「ノベルティグッズ開発」の3点だ。

営業まわりにも一緒に同行

営業力向上の点では、ミサイルマンが社員に対してコミュニケーションスキルや話術の研修を行ったあと、提携先企業への営業まわりに同行。地域の業界内にも評判が広がり、契約店舗数はミサイルマンと一緒に活動する前と比較すると150社増(売り主ユーザー登録2.5倍増)。また、ホームページに関しても、動画制作と拡散で、アクセス数25%上昇、コンバージョン率2倍という実績をあげた。

イクラ
スタートアップで取り組んできた成果をプレゼンするミサイルマン(写真:吉本興業提供)

ノベルティ制作ではオリジナルイラストのカレンダー(12カ月分)、Tシャツ、ピンバッジ(自費)、コースターなどを計100時間以上かけて制作。顧客とのコミュニケーションや良好な関係性の構築に大きく役立ったという。

優勝したミサイルマンのみならず、参加した芸人は企業に対してさまざまな影響を与えたようだ。その1つが、社員たちのトーク力、コミュニケーションスキルの向上だ。顧客を楽しませようというエンタメ・ホスピタリティが芽生えるとともに、仕事へのモチベーションも上がった。

これまでそれぞれの企業での取り組みで共通していたのは、芸人たちによる動画制作や情報発信など広報活動がメインになっていたこと。彼らの知名度や人気を活用したSNSからの発信や拡散は、もっとも手早く着実に成果をあげる手法であり、実際に結果につながっている。

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