芸人が営業や企画も「笑い×企業」が生む化学反応 漫才等を織り交ぜた、ビジネスプレゼンも披露

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しかし、芸人がビジネスマンとして一緒に企画し活動するのであれば、頭の回転の速さや瞬発力が備わった相手の感情を動かす話術や、人の心に触れるネタ作りの発想力、企画力といった芸人ならではのポテンシャルを活かす、プラスアルファーがあったほうがよい。それぞれの企業活動における潜在的な可能性を引き出さなくては、従来の企業タイアップと変わらない。

そんななか各社は、芸人たちの発信力をベースとしつつ、上述のような一歩踏み込んだ領域でそれぞれの特性を引き出し、3カ月という短い期間で、企業だけでも芸人だけでも生まれなかった化学反応を引き起こすことができた。

審査員の足立教授は「芸人の発想力が営業などいろいろなところにダイレクトに効いていた。芸人の盛り上げる力と突破力はすごい。社員のやる気に影響を与えているほか、芸人ならではの視点でビジネスモデルをうまく体現していた」と総評し、今回の成果のこの先の発展へ期待を寄せた。

新たな発見や気づきがあった

優勝したイクラの代表取締役CEO・坂根大介氏は、吉本興業との初めての取り組みについて「芸人さんがここまでやってくれるんだっていうことにまず驚きました。想像の10倍以上、実際に企業活動に尽力してくれました」と振り返る。

さらに「これから大きく成長していこうとするスタートアップは、さまざまな大きな壁に挑戦していかないといけない。そうしたなか、芸人さんと一緒に仕事に取り組んだことで新たな発見や気づきがたくさんあり、もっとできるぞっていう気持ちになれました。この3カ月間で会社が明るくなって強くなった。自分たちに自信をつけてくれたことが大きい」と坂根氏は続けた。

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