表情分析家が提言「オンライン会議」のNG行為3選 眉を引き下げている人がいたら議論は一時中止

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画面越しに、こうした表情をしている人がいたら要注意(写真提供:空気を読むを科学する研究所「無断転載を禁ず」)

すっかり普及したオンラインでのコミュニケーション。移動コストがかからないのは大助かりですが、「空気感がわからない」「相手の表情が読めない」「熱意を伝えることができない」という声を耳にします。そこで本稿は、これらデメリットを克服する秘訣を、筆者の表情分析に関する専門知見及び経験から、紹介したいと思います(※本稿でのオンラインミーティングとは、Zoom、Teamsなど、顔出し機能があるツールを想定しています)。

やってはいけない①パノプティコン

最初の「やってはいけない」は、パノプティコンです。パノプティコンとはジェレミ・ベンサムの構想をもとに設計された監獄システムのこと。円形に独房が配置され、中央に監視塔があります。監視塔から独房の中を観ることはできるものの、独房から監視塔の中を観ることは不可能で、囚人は看守からいつ監視されているかわかりません。

これが、オンラインコミュニケーションとどう関係あるのでしょうか。オンラインミーティング時、相手は画面をオンにし、顔を映している。一方、自分は画面をオフにし、顔が映らないようにしている。監視塔の看守に似ていませんか。自分は相手を観ることができるものの、相手は自分を観ることができない。

話し手の立場になると、如実にその怖さがわかります。オンライン上でプレゼンをしているとします。様々なメッセージを伝えようとしています。しかし、聞き手は、顔なし・無言。聞き手がこちらのメッセージに興味・関心があるのか、ないのか、そもそもこちらの話を聞いているのかさえわからず、不安になります。

2~3人の少人数のミーティング、あるいは、アイディアの交換が多数発生するブレインストーミングなどの場合は、顔なしでも、音声でのやりとりだけでも、何とかなります。しかし、多数の聞き手を相手に、一方的にメッセージを伝えなくてはならない時間が続くプレゼンの場合、話し手にとって、パノプティコン状態は恐怖です。

今日から、顔出しでオンラインミーティングに参加しましょう。そして、顔出しでオンラインミーティングに参加してもらいましょう。

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