「わが子は寝返りできない」困る母を待っていた事 生後半年できないのは“普通"じゃないの?

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

初めの頃は「まぁ、ちょっと早めに生まれたし、まだできなくても」と余裕を持っていたのだが、ここまで動かないと、徐々に焦り始める。成長速度は赤ちゃんの個性、というのは知っている。でも、ただ天井を見て唸っている姿を見ると、もしかして発達に何か影響が……とか、低体重で生まれてしまったからかな……なんて不安な想いが、とめどなくあふれて仕方がなくなるのである。

しまいにはテレビで嵐が踊っているのを見ても「この5人は、いつ寝返りしたのかな……」「きっと、順調だったんだろうな、嵐だし……」などと、卑屈に考えてしまうようになった。心配になると検索魔と化す私は、同じ月齢の赤ちゃんの発達について調べ尽くすことに全精力を注いでいた。寝返りを飛ばして、いきなりおすわりをする子もいるそうだ。

え、それってどうやんの……? 仰向けで寝ている状態から寝返りせずにおすわりって、驚異的な腹筋力がある赤ちゃんみたいなこと? そんなの、わが家のプニプニ赤ちゃんにはできる気がしない。

他の子と比べて落ち込む気持ちが止まらない

同じ月齢の子どもを持つママたちが集う、インターネットの掲示板を見てみる。しかしそこでは寝返りの話をしている人はほとんどおらず、みんなもうおすわりの話題で盛り上がっている。

なんなら「おまるデビューしました!」とか言ってる人がいて白目をむいた。お、おまる……? 生後半年で? 天才? トイレ界のギフテッド? うちの息子は、おむつを外すどころか、寝返りすらしないというのに。

絶望的な気持ちになり、スマホをベッドに投げ捨ててテレビをつける。すると、息子とほぼ同時期に生まれた上野動物園の双子パンダが体重20kg になったニュースが、悠々と木登りをする映像とともに流れる。もう心の中がわけわかんなくなってる私は「シャオシャオとレイレイは木登りをしているのになあ!」と、今度はパンダと比べて落ち込んでしまった。

息子が寝返りしないのが、私のせいだったらどうしよう。母として実行すべき必須事項が、何か欠けていたせいなんじゃないか。

たとえば散歩コースがいつも同じだから、脳に刺激が足りてないとか。家族以外の人にあまり会わせてないのもいけないのかもしれない。一生寝返りしないなんてことがないのはわかっているけど、でもここで遅れを取ったら、いつかこの分のツケがまわってきて、息子の人生にとって何か大きな不利益が生じてしまうんじゃないか……。

次ページなんとか現状を打開すべく児童館へ
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事