「文句ばかり言う夫に疲れた」限界感じる妻の本音 「正義マン」や「コミュ力がない夫」のトリセツ

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それでも、全然減らず、それどころか「で、あなたはどうするの?」と繰り返して激怒しそうだったら、次の作戦に移ります。それは、「じゃあ、私が何をすればいいか教えてくれない?」と聞くのです。

「あなたの世の中への文句に私は深く納得する。だからこそ、この場の文句だけで終わらせてはいけないと思う。私に何ができるか教えて?」と、(あくまで下手に出て)聞くのです。

それでも、夫が不機嫌になったら、さらに次の作戦。

「じゃあ、私達に何ができるか、一緒に考えない?」に移ります。

もし夫が、ざわんさんの「で、あなたは何をするの?」という質問を正面から受け止めて、適切な社会運動に参加するようになるのなら、それはそれでいいことだと僕は思います。

そこでは、さまざまな発言やアクションが求められます。ざわんさんにだけ、世の中の文句を言っている場合ではなくなるのです。

「夫とコミュニケイションしたい」なら大丈夫

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また、「自分の言葉が直接社会と結びついている」という自覚を夫は持つでしょうから、ざわんさんに語るエネルギーや動機も減ると思います。

どうでしょうか? ざわんさんの夫は、どちらかのタイプですか?

どちらにしろ、それなりに時間はかかると思います。

夫を不機嫌にしてしまうこともあるかもしれません。でも、どんなにぶつかっても、ざわんさんが「夫とコミュニケイションしたい」と思っている限りは、なんとかなるんじゃないかと、僕は思っています。

粘り強い戦いを応援します。

鴻上 尚史 作家・演出家

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こうかみ しょうじ / Shoji Koukami

1958年、愛媛県生まれ。早稲田大学卒。在学中に劇団「第三舞台」を旗揚げ。95年「スナフキンの手紙」で岸田國士戯曲賞受賞、2010年「グローブ・ジャングル」で読売文学賞戯曲・シナリオ賞受賞。ベストセラーに『不死身の特攻兵~軍神はなぜ上官に反抗したか』(講談社現代新書)、近著に『何とかならない時代の幸福論』(ブレイディみかこさんとの共著/朝日新聞出版)、『演劇入門 生きることは演じること』(集英社新書)などがある。月刊誌「一冊の本」(朝日新聞出版)、ニュースサイト「AERA dot.」で『鴻上尚史のほがらか人生相談~息苦しい「世間」を楽に生きる処方箋』を連載中

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