「双子パンダ」もうすぐ親離れ?抽選なし観覧開始 観覧方法は?抽選なしになった日に園を訪れた

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双子はもうすぐ親離れの時期を迎える。近年、日本で生まれたパンダは1歳~1歳半で親離れすることが多い(参照:『和歌山のパンダ「ひとり立ち」と同時に引っ越す訳』)。2017年6月12日生まれのシャンシャンは、2018年11月13日から親離れの訓練を始め、12月10日から完全に1頭で暮らし始めた。

同じペースなら、双子は11月下旬に訓練を始め、12月下旬に親離れする。シンシンから離れても双子はしばらく一緒に暮らす見通しなので、「ひとり立ち」ではなく「ふたり立ち」だ。

気になるのが、親離れ後の部屋割り。西園のパンダ舎を中心とする「パンダのもり」は2020年9月にオープンしたばかりで、ここでの子パンダの親離れは初めてとなる。現在は、母子3頭が同じ放飼場を使っている。外と室内でそれぞれ1カ所だ。親離れすれば、2カ所ずつ必要になる。

パンダの森の地図
「パンダのもり」の概略図。公開エリアでは、母シンシンと双子が「屋外放飼場B」「室内展示1号室」、父リーリーが「屋外放飼場C」「室内展示2、3号室」を利用中。親離れした双子が「室内展示3号室」「屋外放飼場D」を使う案が検討されている(筆者撮影)

そこで上野動物園が検討しているのが、シンシンは今使っている放飼場をそのまま使い、双子は「パンダのもり」の向かって右端にある放飼場を使うという案。

父親のリーリーは室内の放飼場を2部屋使っているので、右の部屋を双子が使い、そことつながっている外の放飼場と出入りできるようにするというわけだ。

双子の鳴き声が聞けるかも?

右端にある外の放飼場はガラス柵がないので、双子の鳴き声や、竹を割る音、食べる音も聞こえるだろう。筆者は双子の鳴き声をまだ聞いたことがない。現在の双子の公開エリアは、室内も外もガラス越しでの観覧だ。上野動物園が公開している双子の動画にも音声が入っていない。もし双子に悪影響がないのなら、ガラスを介さずに観覧して、鳴き声を聞けるのはありがたい。

ただし、この案はあくまで検討段階なので、実現するかはわからない。実現には課題もある。上野動物園が指摘する課題は、オペレーションの難しさ。現状では観覧エリアの外から見えるので、人だかりができてしまうだろう。

また、この放飼場のほぼ真上には、東園と西園を結ぶモノレールの軌道がある。1957年に開業した日本初のモノレールで、車両の経年劣化のため2019年11月から運休中だ。現在は、モノレールの復活もしくは解体、新たな乗り物の整備といった計画が取り沙汰されており、内容によっては騒音などでパンダたちに影響を与えかねない。

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