リモートワークの高ストレス抑える絶妙な仕掛け 「1日4件」以上の会議がいかに人を疲れさせるか
OKAN・管理栄養士の大浦梢さんは「昔から一汁三菜と言われ、コロンビア大学の研究などでも、食事全体の質に注意したほうがよいと言われてきました。一方で、食事全体の質を上げようと、一汁三菜を毎回用意するのはなかなか難しい。特に『13時の会議』が控えているような日は難しく、どうしてもおざなりになってしまいがちです。従業員が働き続けられる環境を提供する企業の役割として、その部分を、企業側が補う仕組みが求められているのではないか」とアドバイスしています。
リスクを軽減する「会議間インターバル」
そして、もう1つのテレワークのリスクが、「1日4件以上」以上の会議です。
冒頭でもご紹介したように、1日4件以上の会議を境に高ストレス者が増加するという調査が結果あります。パフォーマンスが高い社員ほど、多くの会議から声がかかるというのは想像に難くありません。
その一方で多くの会議に参加しながらも、ストレスを抱えこまずに、テレワークのメリットを十分に生かしている人々も存在します。
会議が連続する場合の5分休憩「会議間インターバル」を取り入れることで、メンタルヘルスリスクを低減していることが今回の調査で明らかになりました。
こうした「インターバル」が有効な理由に、自律神経が大きく関わっています。
少し説明させていただくと、自律神経には以下の2つの「モード」があって、環境の変化によって自動で切り替えてくれます。
交感神経:身体を興奮させ、動きを活発にする「バトルモード」
副交感神経:身体をリラックスさせ、休んで元気を貯める「休息モード」
交感神経は人が活発に活動するための、車のアクセルに相当する役割で、副交感神経は安静時や睡眠時などに体を回復させる、車で言うブレーキに相当する役割です。
これら2つのモードを、環境の変化に合わせて自律的に調整してくれるから「自律神経」です。
人が活発に活動するためには、交感神経が働く必要がありますが、環境負荷が強すぎると交感神経過剰の状態が続き、心身ともに疲労してしまうため、身体を休ませるモードである、副交感神経とのバランスが重要になります。
際限なく会議に参加すると、恒常的に「臨戦態勢」が継続し、交感神経過剰状態になりやすいことが予想されますが、適度に会議間にインターバルを挟むことによって、適度なバランスが維持されていることが考えられます。
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