「円安だから投資を始めない人」が超残念な理由 円安・株価下落の局面こそ「積立継続」が大切だ
具体例を上げてみましょう。
100万円の投資金額があったとします。株価1000円のときに全額投資したあと、株価が500円まで下落したら、50万円の含み損が出ます。その後、株価が800円まで上昇しても、20万円の含み損が残ったままです。
しかし、100万円を一括投資せず、1000円のさいに50万円分、さらに株価が500円に下落したさい残りの50万円を投資した平均購入単価はいくらになるでしょう?
100万円÷([50万円÷1000円]+[50万円÷500円])=666.6円
約667円になります。
株価が800円まで値上がりすると、約19万9500円の含み益が出ます。
毎月定額の積立投資なら、米国株が低迷している現在、株価上昇時より多くを買い、上昇したら少量を買うことになります。その結果、平均購入単価を安く抑えられるのです。
米国株インデックスは上下を繰り返していますが、長期的には上昇基調です。
そこで下落時に多くを購入できる毎月定額の積立投資をすれば、多額の含み益が期待できます。株価下落時の今は積立投資をスタートする好機と考えて差し支えないでしょう。
為替状況に目を向ける
「株価の下落は、長期保有を前提とした積立投資にとって、むしろチャンス」そう言える根拠はわかっていただけたでしょうか。
次は、為替状況に目を向けてみましょう。アメリカのGDPは第1~第2四半期にかけて、2四半期連続でマイナスに。さらに2022年4月1日には10年国債利回りと2年国債利回りの利率が逆転。これは来年か、再来年にリセッション(景気後退)が起こるサインともとれます。
予測通り金融ショックが起これば、円高に進む可能性があります。景気後退期に経済ブレーキとなる利上げを続ける必要性はなく、利下げにカジを切る可能性が高いからです。下落が続き、海外資産を購入しやすい円高となれば、米国株の積立投資におすすめのタイミングが到来となるでしょう。
では、その状況を待つべきなのでしょうか。
答えはノー。理由の1つに、投資をせず、現金だけの保有ではたいした利回りがつかず、資産を築く機会の損失となるからです。
2つに、リセッションが起こる・起こらない、円高になる・ならないは全て予測だから。そのシナリオどおりに動かない可能性もあります。
結局、初心者は金融ショックの暴落を想定しながらも、月々無理のない範囲で積立投資をしていくのが最適解といえるでしょう。
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