新型ポロはDSGのクラッチ制御が滑らかで勾配路の発進がスムーズになり、アイドリングストップからの発進時もタイムラグが減少し格段に乗りやすくなった。これは「ソフトウェアのアップデートによるもの」(フォルクスワーゲングループジャパン広報・マーケティング本部)とのことで、ハードには手が加わっていないようだが、ユーザーにとってはうれしい進化点だ。
パワー特性も見直された。数値上は従来型と同じだが新型では新たにミラーサイクル燃焼とVGターボチャージャーを採用した。燃費数値の測定が行えなかったのでミラーサイクル化のメリットは数値として示すことはできないが、VGターボ化のトルク増幅効果はしっかりと体感できた。
兄貴分のゴルフ8には見劣りする
具体的にはトルクがより低回転域から立ち上がるため、勾配のきつい箱根の山道でもストレスなく走り切れた。最大トルクの発生回転域が1600~3500回転(従来型は2000~3500回転)と広く、トルク曲線でみると台形に近くなったことから、排気量が少し大きくなったように感じられる。また、シフトアップ後にエンジン回転が落ちても最大トルクの発生領域からはずれにくくなったので、平坦路をゆっくり走らせていてもゆとりが大きい。
こうして純粋な内燃機関ながら走行性能での伸び代を実感したものの、兄貴分ゴルフ8と比較してしまうとちょっと厳しい。ゴルフ8も直列3気筒1.0Lターボを搭載するが110PS/20.4kgf・mとエンジン単体で新型ポロを上回り、さらに48Vマイルドハイブリッドシステム(13PS/6.3kgf・m)を組み合わせる。
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