さて、そんな現代的な京都駅、乗り入れているのは新幹線に加えてJRの在来線が琵琶湖線・京都線(東海道本線)、そして嵯峨野線(山陰本線)が嵐山方面に向かい、奈良線が宇治を経てもう1つの古都・奈良に向かう。
私鉄はJR奈良線と同じく奈良を目指す近鉄京都線。京都市営地下鉄烏丸線も通っていて、こちらは路線名の通り烏丸通の地下を走って京都の中心市街地を南北に貫く。
……と、これだけ見れば京都駅は京都観光の拠点にぴったりだと思ってしまうかもしれない。だがしかし、である。京都を代表する観光スポットといえば、清水寺に金閣銀閣南禅寺、二条城、祇園とセットで八坂神社。夏場の納涼床でおなじみの鴨川や中心繁華街の河原町。こういったスポットは、京都駅から何かしらの電車に乗って乗り換えなしでいくことができないのだ。
京都駅からどうやって行く?
そういうわけで、京都駅にやってきたらまずどうするか。嵐山方面ならば嵯峨野線に乗り換えれば済むのだが、ほかのあれこれはどうしたって電車を乗り継ぐか市バスに頼らざるをえない。だいたい京都駅は中心市街地の南端に位置しているから、こういうことになるのだろう。
こう聞くと、不便だなあと感じる人もいるだろうが、どのバスに乗ればよいのか悩んでみたり、見慣れぬ街で電車を乗り継いだり、そういうのも観光の楽しみの1つと思えばあんがい悪くない。
そして、中心市街地の河原町付近にも、ちゃんと鉄道が走っている。四条河原町の交差点直下に位置する阪急電車の京都河原町駅が、京都における京都駅に次ぐターミナルといっていいだろう。
阪急電車、阪急京都線は大阪梅田から淀川をさかのぼって途中桂駅では阪急嵐山線を嵐山方面に分けつつ京都までやってくる。その点でいえばJR京都線とほとんど丸かぶりのライバルだ。が、京都市内において京都駅か河原町かというターミナルの位置の違いがあるから意外とすみ分けが成立している。
ちなみに、JR新快速で大阪―京都間は運賃570円で30分弱、阪急電車大阪梅田―京都河原町間は400円で40分台。なんとも絶妙なところなのだが、京都の大学生が大阪方面に遊びに行くなら安い阪急を使い、就職して大阪に通勤するとなったら容赦なく新快速に乗る、そんな違いといったところだろうか。
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