「仕事中毒だと脳が老化する」脳科学者が言うワケ 「無趣味」は認知症発症につながる危険性がある
ですが、語彙力のように50代以降でも伸びていく能力もあります。なによりも、日々の習慣(思考×行動)の積み重ねにより「老人脳」を遠ざけることはできます。
趣味が多い人は脳が老化しにくい
趣味は人生を楽しむ要素というだけでなく、「認知症の予防効果」もあることがわかっています。実は、趣味の数が多い人ほど認知症を発症しにくいというデータがあるのです。
ですから、仕事を引退してより自分の時間がもてるようになる65歳以上の方には、特に趣味を持つことをおすすめしています。
前述の研究では、男性の場合は、趣味が5つ以上ある人は認知症発症が一番少なく、女性の場合は趣味が4つの人が一番発症が少なくなっています。
趣味が多いと認知症になりにくい理由は、楽しいことに打ち込んでいると「打ち消し」効果でストレスが解消されるからです。ストレスは認知症やうつのリスクを高めることがわかっていますが、趣味に打ち込む人はストレスを感じにくいため、脳が老化しにくいのです。
ある調査によると、生きがいを感じるトップ3は、「趣味に熱中しているとき」「子どもや家族、友人と接しているとき」「美味しいものを食べているとき」だそうです。趣味に打ち込んでいる時間に生きがいを感じる人は世界的にも多く、そのことが脳の認知機能にいい影響を及ぼしています。
また、趣味はひとつよりも2つ3つと数が多い人のほうが認知症が少ないのは、「快感を感じる回数が多いほどストレスが解消される」「社会との接点を趣味でつくっている」「新しいことに挑戦している」などの理由があると考えられます。
周りを見回してください。趣味が多い人って、いきいきしている印象がないですか?
「長生きしたけりゃ、趣味をたくさん持つ」これも、脳を元気に保つ秘訣です。
趣味を持つ、始めることは何歳からでもできて意味があることなので、自分だけでなく、周りの年配者にも認知機能を上げる習慣としてすすめてほしいです。
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