日本車なのにタイでしか買えない小型セダン5選 セダンは逆に人気、日本未発売の現地生産車たち

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バンコクオートサロン会場内
バンコクオートサロン会場内の雰囲気(筆者撮影)

そこで日本の自動車メーカーもタイではコンパクトセダンに力を入れるわけだ。ただ、日本市場では、販売面でセダンはきびしい状況だ。そこで日本未発売モデルとして東南アジアを中心に販売するという形になっている。今回は、そんな日本車なのに日本で買えない、日本メーカーのコンパクトセダンをバンコクオートサロン会場からピックアップしてみた。

日本とは違うセダン仕様「YARIS ATIV」

ヤリス・エーティブ
日本では未発売のトヨタ「ヤリス・エーティブ」(筆者撮影)

日本でヤリスと言えば、ハッチバックのコンパクトカーだ。しかし、タイでは、独自の進化を遂げたセダン仕様が販売されている。それが「YARIS ATIV(ヤリス・エーティブ)」だ。ちなみにヤリスのセダン仕様は、国内仕様のヤリスとは内容が大きく異なり、販売国によって「ヴィオス」「ヤリスLセダン」などの名称でも販売されている。

ヤリス・エーティブのリヤ
ヤリス・エーティブのリヤビュー(筆者撮影)

会場で展示されていたモデルは、ヤリス・エーティブ フレッシュⅡパッケージというモデルで、現地価格は67万4000バーツ。日本円に換算すると約255万8300円。ボディサイズは全長4442mm×全長1730mm×全幅1475mmで、デュアルVVT-iEを備えた1.2L 4気筒の3NR-FKEエンジンを搭載。最高出力92ps/6000rpm、最大トルク109Nm/4400rpmを発揮する。日本仕様のヤリスは3気筒エンジンなのに対してタイ仕様は4気筒を搭載するなど、車名は同じでも内容はまったく異なるのだ。

新型ヤリス・エーティブ
2022年8月9日にタイで発表された新型ヤリス・エーティブ(写真:トヨタ自動車)

ちなみに2022年8月9日、トヨタのタイ法人「トヨタ モーター タイランド」は、新型ヤリス・エーティブを発表。コンパクトセダンとは思えないド迫力のグリルを採用し、シーケンシャルウインカーとLEDを採用したフロントフェイスはかなり攻めたデザインになっている。1.2Lの4気筒エンジンを搭載したコンパクトセダンというパッケージングは継承しているが、全車速アダプティブクルーズコントロールや電動パーキングブレーキ、オートブレーキホールドなどの運転支援を採用し、トヨタセーフティセンスも搭載と装備も充実させている。

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