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NFTで「成功できる企業」「できない企業」の決定差 存在感を示せる企業が共通して持っているもの

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  • 山本 康正 ベンチャー投資家、京都大学経営管理大学院客員教授
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マニアの間だけで一時的にワッと盛り上がる段階を乗り越えて、さらなる成長を続け、一定のレベルに達するのか。NFTは、いわゆるキャズム(溝)を越えるかどうかの分岐点に差し掛かっている時期にあると、私は見ています。

クリスティーズで75億円のNFTアート作品が落札されたのが2021年3月。そこからあらゆる業界にNFTのブームが波及していき、今はようやく先行きの道筋が見えてきた頃合いではないでしょうか。

ただ、NFT化できるコンテンツをすでに持っている企業や大物アーティストらが新規加入することで、さらにもう一巡、二巡の盛り上がりはあるかもしれません。いったんはブームが落ち着いたように見えても、大物が参入することをきっかけに再び市場が加熱することはめずらしくないからです。

デジタルの希少性が本当に機能するかどうか

新しいユーザーを呼び込むために、スポーツからポップカルチャーまで、ありとあらゆる業界がNFTのさまざまな使い方を模索しています。

しかし、ここから先は、NFTで価値を出せる企業と、出せない企業に道が分かれていくでしょう。NFTそれ自体は多くのことに応用可能性がある技術ですが、必ずしもオールラウンドで価値が出せるわけではありません。

重要なのは、デジタルの希少性が本当に機能するかどうかです。

1980年代に「月の土地を売買する」というビジネスが流行ったことがあります。これはアメリカ・ネバダ州に本社を構える「ルナエンバシー」という企業が、月や火星、金星、水星などの地球圏外の土地を販売し、権利書を発行したビジネスです。

ルナエンバシーの事業は宇宙条約や法律の盲点をついたビジネスであり、お金を払って購入したからといって法的な権限が得られるわけではありません。単に権利書が発行されるだけで、その土地に建物を建てて移住できる人類は今のところ1人もいません。いわば宇宙への夢やロマンに権利書という形を与えるだけのビジネスです。

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