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ビジネス #東芝の末路

東芝の舵を取る新社長「島田太郎」とは何者なのか 経営を託された「外様社長」に問われる実行力

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その後は、米国のソフトウェア会社に転職。日本法人の社長や米国法人の副社長を務めた。この会社が独シーメンスに買収された後も、ソフト畑を歩み、シーメンス日本法人の専務にまで出世した。

2018年に、当時の車谷暢昭社長に引き抜かれる形で東芝に入社。東芝デジタルソリューションズの社長を務めるなど、東芝のデジタル戦略を率いてきた。

こうした経歴を持っているからこそ、「この伝統のある日本企業で、デジタルがわかる初めての社長」と自ら胸を張れるわけだ。

過去の東芝の経営者とは違うタイプ

190センチメートルを超える身長は、米メジャーリーガーの大谷翔平選手とほぼ同じ。「食堂でよく見かけたが遠くからでもすぐわかる」と社員たちは口をそろえる。

綱川智前社長(左)は島田社長(中央左)の「ビジョン創造力」を高く評価している(写真:東芝)

社員との距離感は近く、「社内のSNSに頻繁に現れる」(東芝の若手社員)。社内向けのEラーニングでもデータビジネスについて動画で力説するなど「顔の見える社長」だという。

それどころか、とくに関心の高い量子の分野では「技術者たちにバンバンメールを送る“メール魔”みたいなところもある」(東芝幹部)。いい意味で「過去の東芝の経営者とは違うタイプ」(同)だ。

綱川智前社長は今年3月に社長の座を譲るに当たり、全社員宛てのメールで次のように語りかけた。

「島田さんは未来のビジネスモデルを描く『ビジョン創造力』、自ら描いたビジネスモデルを売り込む『提案力』、軋轢をいとわずに変革を実現していく『実行力』に強みを持っておられます」

株主に振り回され腰が据わらなかった近年の東芝にとって、自分の言葉でビジョンを示す経営者が必要だったことは間違いない。新経営方針の発表で、ビジョン創造力と提案力はある程度証明されたと言っていいだろう。

今後、島田社長が示していかなければならないのは、これを実現する「実行力」にほかならない。

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