コツ② ポジティブ要素で話を包み込む
人間とは不思議なもので、最初に受けた印象に強く引っ張られる特質があります。最初にポジティブなメッセージを聞くことで、相手もポジティブな気持ちになり、感情も和らぐのです。部下を指導する際は、本題(ネガティブなこと)から切り出すのではなく、最初にポジティブな要素を伝えましょう。そうすることで、自分を傷つけるための会話でないと部下は受け取り、耳を傾けてくれます。
また、ポジティブな言葉で会話をスタートしてからネガティブな話題に、最後にポジティブな言葉とともに、未来に向けた肯定的なメッセージで終わりましょう。
サンドイッチ方式で、ネガティブフィードバックをポジティブで包むのです。2枚以上のパンで具を挟むサンドイッチのように、ネガティブな言葉や話題をポジティブな言葉や話題で挟むことによって、ネガティブな言葉や話題の印象を和らげることができます。厳しいことを言われるので、部下も落ち込むでしょうが、最後にまたポジティブな会話をすることで、この会話全体のイメージがポジティブになります。
その結果、上司と話して「良かった」と思うわけです。「あなたと話して良かった。よし、頑張ろう」、これもポジティブフィードバックを成り立たせる大事な要素です。最初と最後はポジティブで挟んでサンドイッチすることで、心理的安全性も与えます。部下と話すときは、つねにこのパターンで話すと決めておくといいでしょう。
フィードバックがうまい上司は「BUT」を使わない
コツ③ ポジティブな言葉を使って話す
部下をポジティブに指導するには、言葉使いや言い方をポジティブにすることです。次の2つのフィードバックコメントを見て、皆さんはどう思うでしょうか?
「継続クライアントの成約、すごいね。でも(BUT)、新規の規模の大きいところを成約してくれないと、売り上げへのインパクトがないよ」
「継続クライアントの成約、すごいね。そして(AND)、今回の成功体験から、新規の規模の大きいところの成約にも繋げてくれ。応援しているよ」
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