知ると腑に落ちる「天才科学者は少食が多い」ワケ アインシュタインやニュートンらの食事情
科学を愛する偉人たちに「食事をいち早く済ませて、研究に没頭した」タイプが多いのは興味深い。もちろん、なかにはグルメな科学者や、大食いの科学者もいるだろう。だが、頭の中は研究のことでいっぱいだとしても不思議ではない。
物理学者の湯川秀樹も行きつけの店で好物のビーフカレーを味わいながら、思考の旅に出ていたようだ。自らの仕事について「平生の仕事は読むこと、考えること、書くこと、話すことなどである」としながら、「考える」はいつでもどこでもできることだとして、こう言っている。
「どんなとき、どんな所ででもできる。ご飯を食べながらでも考えられる。満員電車の中でもよい」
いつもビーフカレーを頼んだのは、決まったものを食べることで、思考の旅に出るスイッチを押していたのかもしれない。 湯川が贔屓にした 「丸太町東洋亭」(京都府上京区) には、 研究者仲間と来店することが多かったという。科学の議論にも花を咲かせたのではないだろうか。
好きなときに好きなものを食べていたエジソン
アメリカの発明家トーマス・エジソンの場合は、若いころには好きなものを好きなときに食べた。糖尿病を患っていたため、医師から食事制限を課せられていても、どこ吹く風で、こんなふうに言っている。
「医者の言うことを鵜呑みにしてはいくら身体があっても足らないよ。自分は化学に詳しいから、薬のことは医者よりよく知っている。身体に最もいいのは、こういった自然の中でもりもり好きな物を食べ、楽しく過ごすことさ」
だが、やがてエジソンは糖尿病とはまったく違う理由で、食事の量を減らすようになる。朝食は少量のラムチョップでトーストを1枚食べて、コーヒーを飲む程度。昼はイワシのフライを2切れに、アンチョビをのせたトーストを食べて、あとはリンゴと紅茶、デザートにアップルパイを食べた。夕食は野菜中心で、毎回、量は少ないがゆっくり、よくかんで食べたといわれている。
エジソンは「より少なく」食べようとした理由について次のように語っている。
「私は余分なガソリンは食わない」
腹いっぱい食べれば眠くなり、思考力も落ちてしまう。感覚としてわからないでもない。いずれにせよ、いつでもどこでも、自分の研究のことに夢中になれることが、1つの才能ではないだろうか。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら