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話題の新作バスケドラマが壊した大物同士の友情 80年代レイカーズ黄金期を描いた作品で物議

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  • 猿渡 由紀 L.A.在住映画ジャーナリスト
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だが、ある時期から、マッケイは、『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(2015)、『バイス』(2018)、HBOのドラマ『メディア王〜華麗なる一族~』(2018〜)など、ただ観客を笑わせるのではない、シリアスで社会派の作品を好んで手がけるようになっていった。

フェレルが出演していないそれらの作品は、オスカーやエミーにノミネートされ、マッケイの映画監督としての株はどんどん上がっていく。一方で、フェレルとライリーが主演した、昔ながらのゲリー・サンチェスらしいコメディ映画『俺たちホームズ&ワトソン』(2018)は、批評面でも興行面でも惨敗した。

そんな中、主にフェレルの要望で、2019年、ふたりは会社を畳むことを決意。それに伴い、『ウイニング・タイム〜』は、マッケイが新しく立ち上げたプロダクション会社に移った。そしてマッケイは、ジェリー・バス役にマイケル・シャノンを起用。その時はフェレルも納得した。しかし、シャノンは、カメラを見て観客に直接話しかけるスタイルにどうも馴染めず、撮影開始の1週間前に役を降板してしまう。思わぬ緊急事態に直面したマッケイが声をかけたのは、ずっとこの役をやりたがっていたフェレルではなく、ライリーだった。しかも、マッケイはそのことをフェレルに言わなかったのである。

友達なのに教えてもらえず決裂

「彼(ライリー)から『マッケイがこれを僕にオファーしてきたんだ』と電話で聞くと、ウィルはすごく傷ついた。それを伝えたのが僕じゃなかったから。僕がそうするべきだった。僕は大きな間違いをおかしてしまった」と、マッケイは『The Hollywood Reporter』に対して語っている。

一方、ライリーは、「ウィルは僕の親友のひとり。マッケイも僕の親友のひとり。この仕事をもらえて嬉しかった。それ以外、言うことはない」と述べた。一緒にいくつもの映画を作ってきたこの3人の関係は、これで永遠に変わってしまった。

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【原作者とレイカーズの関係も崩壊】

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