DeNA創業者が語る、球団オーナーの役回り ベイスターズの南場智子オーナーを直撃
――女性ファンを増やしたい?
特に意識はしていないが、女性向けグッズは作っている。私がオーナーになって女性ファンが増えると、マーケティングストーリーとしてわかりやすい。(球団社長の)池田に使われてナンボです。
ただ驚いたのは、球団のスタッフミーティングが全員男性だったこと。私は慣れているから会議が始まっても最初は気づかなかったが、女性オーナーとばかり言われるから自分でも気付き始めて(笑)。
球団には元プロ野球選手の人も多い。その中にひょろひょろとした人がいると、大体がDeNAから来た人たちばかりだったりして。自分が女だということで、勢いを止めなければいいなと思う。
「体が半分なくなるような感じ」
――前オーナーの春田さんは今年6月でDeNA会長を退く。空席となるそのポストに南場さんが就任する可能性は?
まったく考えていない。それは役員会マターなので。代表取締役が守安であることは決まっており、リーダーシップははっきりしている。春田は”長老”の立場から、会長というタイトルに関係なく経験からサポートする体制をとってきた。
6月以降、春田が顧問やアドバイザーなどの役職に就くのかはわからないが、相談に乗って助けてもらいたい。春田と私は、会社の中で一番コミュニケーションが多かった。よく私の社長業は2人羽織だったと言っているが、春田とは細かなことまで相談していた。
それこそメールへの返し方まで何でも相談していたので、体が半分なくなるような感じです。これから新しい体制に向けて、DeNAとして乗り越えていかないといけない。
球団オーナーとしても、春田がやってきたことを1つ1つ引き継ぐ中で経験し、認識していくのだと思う。彼の提案なしには生まれなかった球団だし、赤字幅を大幅に縮小して動員数も増えた。それは春田・池田体制でやってきたこと。私も春田と同じようにできるか。頑張ろうと思っている。
――2~3年後、ベイスターズが優勝して南場オーナーが胴上げされる姿を見られるでしょうか?
今年の優勝を目指している。今年は春田を胴上げすることがチームのモチベーションになっているから。春田をどれだけ高く上げられるか。それができたら少し恩返しができるかな。
(「週刊東洋経済」2015年2月14日号<9日発売>「この人に聞く」に加筆)
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