投資詐欺にあう人が引っかかる言葉の組み合わせ 「絶対」「儲かる」だけでは怪しいと思うのに…

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「ビットコインって、すごく儲かるって聞いたことある!」

とか、

「NFTって新しく出てきた技術だもんね」

などと、よくわからない世界だからこそ夢を見てしまうケースは、けっしてめずらしいことではありません。

元本保証だと思われている銀行預金も預金者1人当たり、1金融機関ごとに合算され、元本1000万円までと破綻日までの利息しか保証されていません。そもそも、元本を保証して資金を集める行為は出資法によって銀行や信用金庫など限られた金融機関にしか認められていませんから、友達や知り合いがそのような行為をしていたら出資法違反であると注意してあげましょう。

年率10%リターンはありうるか

次に、提示されたリターンが不自然かどうかを判別するには、投資における相場観をつかむ必要があります。投資をしたことない人には難しい話かもしれませんが、1年で10%を超えるようなリターンであれば怪しく思っていいかもしれません。10%ぐらいなら怪しくないじゃないか、と思ったあなた。なぜ私がそう言うのかをデータを基に見てみましょう。

例えば、金融商品のなかでも安全度が高いと言われるアメリカの国債の利回りを見てみましょう。アメリカの国債は、1年物の利回りは執筆時点で2.96%。つまり約3%となっています。100万円を投資したら1年後には103万円になるということです。ですから、仮に持ち掛けられた投資話のリターンが3%ぐらいなら、アメリカ国債を買うという運用をするなら浮世離れした話ではないと言えるでしょう。

では株で運用する場合はどうでしょうか。日本を代表する株価指数である日経平均の年率リターンを見てみましょう。例えば、今年の日経平均の年率リターンはいまのところマイナスです。直近3年間の年率リターンは7.4%。5年間だと5.7%と10%を超えるような数字はなかなか出ません。もちろん、1年で倍になった銘柄もありますが、どうやって確実に3800社以上ある上場企業からそのような銘柄を当てるのでしょうか?

でも、詐欺では、「金利20%!」とか「1年で2倍になる!」というものが多数あります。こうした相場観を持っていれば、「そんなにオイシイ話はおかしいぞ」とアンテナに引っかかるはずなのです。ましてや、そこに「元本保証」もついてくるのであれば、ほぼ100%詐欺であると見抜けるでしょう。

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