皮膚科医が語る「効くアイクリーム」に必須な成分 そもそもアイクリームでシワは改善するのか
専門家によると、レチノールとレチノイドにはシワの防止と肌の改善に効果があることを示す十分なエビデンスが存在する。「私の知っている皮膚科医は私も含めて全員、スキンケアの一環としてこれらを使用している」とラーマン氏は語った。
パーキンス氏とラーマン氏は、レチノールとレチノイドは皮膚炎を引き起こす場合があるが(より強力なレチノイドはとくにそうだ)、これは時間が経てば治まるだろうとも指摘した。レチノール配合の市販製品を購入する場合は、レチノールが少なくとも0.25~1%配合されたものを探すようパーキンス氏は勧めた。
注意すべき点もある。レチノール配合の製品は日焼けを悪化させることがあるため、夜に使用して、日中は日焼け止めを使うことをパーキンス氏は推奨する(同氏によると、レチノールは日光にさらされると効果も低下する)。パーキンス氏とラーマン氏は、妊娠中はレチノールやレチノイドを含む製品を使用しないようにと強調した。
ビタミンCの効果は?
さらに、ビタミンCの外用(塗布)がシワの抑制と改善に役立つことを示す中程度のエビデンスもある。ビタミンCは「強力な抗酸化物質」で、皮膚にダメージを与える可能性のあるフリーラジカルという有害な分子を中和するとパーキンス氏は話す。ビタミンCはコラーゲンの生成も助けるという。
しかし、ビタミンCの外用がシワの抑制と改善に役立つという「有力なエビデンス」は存在するものの、エビデンスの強力さではレチノールとレチノイドに軍配が上がるとパーキンス氏は指摘する。パーキンス氏もラーマン氏も、どちらかを選ぶのであれば、ビタミンCの外用ではなくレチノールやレチノイドの使用を推奨した。ビタミンCもレチノールやレチノイドと同様、皮膚炎を起こす可能性はある。
ヒアルロン酸を含むスキンケア製品にも、肌の見た目を改善する効果があるという。ヒアルロン酸は肌にハリを与えるため、見た目が若々しくなる。ただ、取材した両専門家によると、これらの効果は一時的なものにすぎない。「ヒアルロン酸を使うと小ジワや線が目立ちにくくなるというデータはあるが、(レチノールなどとは)作用の仕方が異なる」とパーキンス氏は話す。レチノールなどの有効成分が「分子レベルで作用するのに対して、水分を皮膚に取り込む」のがヒアルロン酸だ。