「大人ビター」なバレンタインはコンビニで 女子がミニストップ「チョコソフト」に殺到

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ラッピングを工夫

一方、王道のバレンタイン商戦に向けては「友チョコ作戦」を展開。チョコレートの詰め合わせとともに、シールや袋などのラッピング資材を並べた「友チョココーナー」を設けた。これも、今年初めての試みだという。

「本来、コンビニでチョコレートを購入するお客様は義理チョコ用途がほとんど。今年のバレンタインデーは土曜日なものですから、オフィスのお客様からの購買が見込めません。プレミアムベルギーチョコソフトの発売期間をバレンタインデーにぶつけたのは、そのためもあるんです。あとは、最近拡大しつつある『友チョコ』需要に目を向けました」(山盛さん)。

友チョコとは、女性同士でチョコレートを贈り合うこと。せっかくおいしいものがあるなら、まず自分で食べたいし、友達にお裾分けしたいというのが女性の本音。財布事情も厳しいから、義理チョコなんて「もったいない!」というわけだ。

友チョコでは、大袋で販売されているチョコレートを少量ずつ詰め直して贈る方法も人気。コストも安くて済み、手作りチョコほど手間をかけずに、オリジナリティを表現できるところも受けている理由だ。

コラボチョコに大きな反響

バレンタインデー前日13日時点でのチョコ商品の売れ行きを聞いてみた。「予想通りまずまずといったところです。ただ思ったより反響が大きかったのが、女性に人気のあるブランドとのコラボチョコです。もともと一部の店舗のみでの販売であるのに加え、好評なので品切れ店も出てしまって、ご迷惑をおかけしています」(山盛さん)。

コラボしたのは、ポップなデザインと「ゆる感」が不思議に融合した動物のキャラクターグッズが揃っているブランド。プレミアムなスイーツとかわいいキャラクターのダブル戦法で、バレンタインデーに挑んだミニストップ。勝負はいかに決着するだろうか。

圓岡 志麻 フリーライター

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まるおか しま / Shima Maruoka

1996年東京都立大学人文学部史学科を卒業。トラック・物流業界誌出版社での記者5年を経てフリーに。得意分野は健康・美容、人物、企業取材など。最近では食関連の仕事が増える一方、世の多くの女性と共通の課題に立ち向かっては挫折する日々。contact:linkedin Shima Maruoka

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